キヤノンから入門者向けミラーレスカメラの新作「EOS M100」が登場した。2015年発売の「EOS M10」の後継にあたり、薄型ボディを受け継ぎながら、センサーの高画素化やAFの高速化を実現。外装をカスタマイズできる多彩なフェイスジャケットや、ネットワーク機能の強化も見どころだ。その実写レビューをお伝えする。

キヤノン「EOS M100・EF-M15-45 IS STM レンズキット」。キヤノンオンラインショップにおける販売価格は税別68,500円

先代譲りのコンパクトボディ

まずはEOS M100の外観から見ていこう。本体の外形寸法は幅108.2×高さ67.1×奥行き35.1mmで、電池とカードを含めた本体重量は302g。男性の手のひらに隠れるくらい小さく、持ち運びの負担は少ない。既存モデルEOS M10と比べた場合、ボディのサイズと重量はほとんど同じといっていい。

外見上の主な変更は、天面が丸みを帯びた形状になったこととモードダイヤルがやや大型化したこと。シャッターボタンは斜めに配置され、押しやすさが向上した。また、前面と背面のサムグリップ部分には、小さな凹凸のある布目の表面処理が加わり、デザイン性を高めつつ、滑り止めの効果を与えている。

天面から前面にかけては緩やかな曲面で、シャッターボタンの周辺部が指にフィットするように凹んでいる

前面には布目パターンの表面処理を適用。上品な雰囲気と適度な剛性を感じる外装だ

ボタンやダイヤル類は最小限のものに絞られ、ビギナーにも取っ付きやすいデザインとなっている

9種類のフェイスジャケットで好みの外観に

ボディカラーは、ブラックとホワイト、グレーの3種類を用意。さらにオプションの「フェイスジャケット」を装着することで、外観デザインをコーディネイトできる。この特徴は前モデルから継承したものだ。フェイスジャケットは全9種類。いずれもキヤノンオンラインショップでの限定発売となる。

これらのフェイスジャケットには、その日の気分に応じて着せ替えが楽しめるほか、グリップ感が向上するメリットがある。装着すると三脚穴とバッテリーの挿入口をふさいでしまうが、底面のネジを回して素早くジャケットを着脱できる。

奥行き35.1mmの薄型ボディ。パンケーキレンズ「EF-M22mm F2 STM」装着時は特に携帯性のよさが際立つ

左から順に、ブラックボディに「イエロー」のジャケット、ホワイトボディ「ネイビー」のジェケット、グレーボディに「ダークブラウン」のジャケットを装着