VAIO新モデルの特徴のひとつとして、日本で初めてWindows 10のデータプランに対応したことが挙げられる。
Windows 10のデータプランは、対応SIMを使うことで、特別な設定をせずとも、使いたい時に「Microsoft ストア」で通信容量を購入できる、プリペイド型の通信サービス。2016年8月のWindows 10 Anniversary Updateから導入されたWindows 10の新機能だが、当初は北米、UK、フランスで提供されており、日本では提供されていなかった。
2017年5月末から6月にかけ台湾で開催された「COMPUTEX TAIPEI 2017」では、Microsoftの基調講演で「Always Connected PC」の構想を明らかにした。Always Connected PCは、LTEの利用を前提とし、手軽にWindows上からデータプランを購入して場所を問わず通信環境を得ることで、ユーザー体験を高めていく取り組み。Microsoftの基調講演では、パートナーとして世界各国の通信キャリアやPCメーカーが挙がっていたが、その中に日本のPCメーカーとして唯一、VAIOのロゴが紹介されていた。
今回、Windows 10のデータプランに対応したVAIO新モデルが、"Always Connected PC"に該当することになる。VAIOは、データプランに対応した背景として、すでに販売していたVAIO S11 LTEモデル購入者を対象としたアンケート結果を理由に挙げた。アンケート結果では、LTEモデルを買っているにもかかわらず、25%が「当面SIMを入れて使用する予定はない」と回答したという。
これをVAIOでは「SIMサービスの月額契約に心理的なハードルがある」と判断。同社アンケートでは4人に1人という結果だったが、潜在的にもっと多くの人がSIMサービスの月額契約について不安に感じているのではと考えたため、新モデルでは気軽にSIMサービスを使えるデータプランに対応させた。"お試し"の意味で、LTEモデルには1GB/1カ月の通信サービスが無料で使えるトライアルサービスも同梱する。
なお、同梱のデータプラン対応SIMは、仏Transatelの通信サービスを使用。国内ではKDDI網の対応となるが、日本で使う場合はローミング扱いとなる。Transatelは2017年内に国内サーバの設置を予定しているといい、これが実現すれば同SIMによる通信環境はさらに良くなるという。