Classiは一貫して学校法人に対するB2Bサービスとして展開してきた。一方でB2Cサービスを起点としたアオイゼミやスタディプラス、前述のスタディサプリといったプレイヤーがB2Bにも進出しつつある。こうした状況について、加藤氏はB2Bに最適化されたプラットフォームの強みを強調する。
「B2Cサービスは広告モデルで運営しているからマネタイズに苦労する。だからこそB2B領域への進出を目指す人たちが多い。彼らは学校法人よりも塾を中心に関心を寄せているが、塾からすれば学校向けソリューションは適用しやすい。学校の仕組みを熟知しているアドバンテージは大きいし、そこに魅力を感じるプレイヤーがいればどんどん組んでいきたい」(加藤氏)
プラットフォーマーとしての今後は、「ネットワーク効果を最大限に活かす」(加藤氏)。母数が膨らめばさまざまなニーズを顕在化でき、それを解決することで新たなユーザーを呼び込める。将来的には、パートナー企業アプリの利用ログをユーザーとパートナー同意のもとで統合し、学習の進捗状況把握とレコメンデーションに利用したいという。
「生徒がパートナーアプリも含めて勉強を頑張っているのに成績が伸びていないケースがあるとする。その場合は勉強の仕方が間違っている可能性があるが、それを校外サービスならアプリの通知で済ませてしまう。でもClassiであれば先生に通知することで、人が課題を認識して生徒に伝えられる。そこに、例えば過去データから『この勉強の方法だと生徒はこの先伸びない可能性がある』といった指摘ができる。そこに、各ジャンルのプロフェッショナルアプリがあれば、きめ細やかに対応できる可能性がある」(加藤氏)
加藤氏は、AIが先生を代替するという話があると語りつつ、「テクノロジーは一人ひとりの生徒をサポートする」という効率化の側面もあると指摘。例えば、英語の発音を矯正する語学力を持つ先生はわずかしかいないが、パートナーアプリの一つ「English Central」は音声解析技術によってスピーキング学習が可能になる。
Classiは「先生要らず」ではなく、コミュニケーションの円滑化や学習の強化といった「先生を万能化するツール」としてのプラットフォームの進化を目指すようだ。