デュアルカメラ採用の可能性は?
こうした楽しさ、新たな使い方を提案することが、Xperiaのカメラが目指す方向性だ。最近は、大部分のメーカーがデュアルカメラ方式を採用しており、そのほとんどが2つの焦点距離のレンズで疑似的な光学ズームを実現する方式になっている。
一部、2つのカメラの画像を合成して高画質化を図っている例もあるが、ソニーモバイルのスタンスは「従来と変わっていない」と安達氏。継続的に業界の動向を監視しているとしつつ、「単純にデュアルにするのではなく、どういう体験を提供できるか、ソニーならではのユニークさをどう提供できるか」(安達氏)という点で検討を行っているとする。
デュアルカメラ化によってカメラの表現力の向上にどう貢献できるのか。「王道のやり方は大判のセンサーを搭載すること」(同)であり、現状ではスマートフォンセンサーとしては大きめのXperiaだが、デュアル化すると全体が大型化してしまう。ソニー自体はセンサーメーカーとしての側面もあるため、スマートフォン向けのセンサーとしてどういった物が提供できるのか、「いつの日か、驚きの物を仕込んでいきたい」と安達氏は強調する。
とはいえ、Xperia XZsから投入した「Motion Eye」カメラは「ようやく産声を上げたので、熟成させていきたい」(同)という考えで、「楽しいコンテンツ、より新しい体験を提供したい。その延長線上として、普通のカメラでは撮れないようなものを提供していきたい」と安達氏は語り、単に写真だけではないカメラの新しい体験の提供を目指していく考えを示している。
なお、Xperia XZ1、Xperia XZ1 Compact、そして発売済みのXperia XZ Premiumが「ハイエンド3兄弟」という位置付けで、Xperia XZ Premiumには、XZ1シリーズに搭載されたカメラ機能はアップデートで提供される予定だ。