64層の第4世代V-NANDの製造を開始

最後のセッションは、Samsung ElectronicsのJinman Han氏による「SSD as core of today & tomorrow storage」と題した講演だ。

Samsung Electronics Jinman Han氏

10億を超えるデバイスがインターネットに繋がるコネクテッド世界が到来し、2015年に総容量7.5ZBだったデータは、2020年には44ZBに増加すると見込まれている。NANDフラッシュ市場は、2013年から2017年までの年平均成長率が45%という、大きな成長を継続中。

2018年からは、スマートフォンなどモバイルデバイスのストレージに代わり、SSDが最も大きな割合を占めるようになる。フラッシュ市場において、Samsungは5年以上にわたってクライアント向けSSDのNo.1ポジションを獲得しており、データセンターやエンタープライズ向けSSDについてもシェア1位を確立している。

Samsungの3D NAND技術「V-NAND」は、24層の第1世代、32層の第2世代、48層の第3世代と進化してきた。そして2017年には第4世代V-NANDとして64層の量産が開始される。第4世代V-NANDを利用すれば、3bit MLCで512Gbitのダイ、そして1TBのNANDフラッシュを実現できる。それにより、BGAサイズでも1TB、M.2フォームファクタなら4TB、M.3フォームファクタなら16TB、SAS SSDなら32TBといった大容量が可能になる。

SSDの容量は毎年2倍に増加し、レイテンシも短縮されており、高容量SSDを利用することで、今まで2ラック必要だったストレージシステムを4Uサイズに省スペース化できる。2016年に16TBのSAS SSD「PM1633a」を投入し、2017年には16TBのNVMe SSD「PM983」を展開、2017年には32TBのNVMe SSD「PM1735」を投入予定である。

10億を超えるデバイスが繋がるコネクテッド世界が到来する。2015年に総容量7.5ZBだったデータは、2020年には44ZBに増加

NANDフラッシュ市場の現状。2013年から2017年までの年平均成長率は45%。2018年からは、スマートフォンなどのモバイルストレージに取って代わり、SSDが最も大きな割合を占めるようになる

フラッシュ市場において、Samsungは5年以上にわたってクライアント向けSSDのNo.1ポジションを獲得。データセンターやエンタープライズ向けSSDについてもシェア1位を確立している

Samsungの3D NAND技術「V-NAND」は、24層の第1世代、32層の第2世代、48層の第3世代と進化してきた

そして2017年には第4世代V-NANDとして64層の量産が開始される

第4世代V-NANDを利用すれば、3bit MLCで512Gbitのダイ、1TBのNANDフラッシュを実現できる。それにより、BGAサイズでも1TB、M.2フォームファクタなら4TB、M.3フォームファクタなら16TB、SAS SSDなら32TBといった大容量が可能になる

SATA SSD「PM863」をNVMe SSD「PM983」に換えることで、データセンターのQoSは99.99%から99.999%に向上し、5倍のユーザーがよりよいサービスを体験できるようになる。16TBのM.3フォームファクタの「PM983」は、低レイテンシと前面から抜き差しできる機能を提供。M.3フォームファクタは、M.2フォームファクタで一般的な2280(幅22mm、長さ80mm)よりも、幅と長さが大きく、幅が30mm、長さが110mmとなる。

また、Z-NANDを採用したZ-SSDは、通常のSSDよりもさらにレイテンシが低く、スループットが高いためサーバーキャッシュに最適。オールフラッシュアレイにZ-SSDを採用することで、20%のパフォーマンス向上が見込める。オールフラッシュアレイにすることで、HDDに比べてスペースは96%、電力は95%、TCOは66%も削減できる。具体的には、ストレージアレイをSAS HDDからSAS SSDに換えることで、IOPSは29Kから752Kに向上し、TCOは約16万ドルから約6万ドルに削減されるという。

さらに、自動運転車では、1GB/秒のセンサーデータを記録する必要があるため、高容量、高帯域幅のSSDが必須。また、今後登場する8K対応ゲームコンソールにも高帯域幅のSSDが使われるようになるほか、薄型ノートPCではBGA SSDの採用によってさらに薄くなる。実装面積が減るのでバッテリを大容量にすることができ、バッテリ駆動時間の延長を見込める。

最後に、日本サムスン株式会社の鶴田雅明氏が閉会の挨拶を行い、フォーラムは終了した。

SSDの容量は毎年2倍に増加し、レイテンシも短縮されている

高容量SSDを利用することで、今まで2ラック必要だったストレージシステムを4Uサイズに省スペース化できる。2016年に16TBのSAS SSD「PM1633a」を投入し、2017年には16TBのNVMe SSD「PM983」を展開、2017年には32TBのNVMe SSD「PM1735」を投入予定である

SATA SSD「PM863」をNVMe SSD「PM983」に換えることで、データセンターのQoSは99.99%から99.999%に向上し、5倍のユーザーがよりよいサービスを体験できるようになる

16TBのM.3フォームファクタの「PM983」は、低レイテンシと前面から抜き差しできる機能を提供する。M.3フォームファクタは、M.2フォームファクタで一般的な2280よりも、幅と長さが大きい

Z-NANDを採用したZ-SSDは、通常のSSDよりもさらにレイテンシが低く、スループットが高いためサーバーキャッシュに最適。オールフラッシュアレイにZ-SSDを採用することで、20%のパフォーマンス向上が見込める

オールフラッシュアレイにすることで、スペースは96%、電力は95%、TCOは66%も削減できる

ストレージアレイをSAS HDDからSAS SSDに換えることで、IOPSは29Kから752Kに向上し、TCOは約16万ドルから約6万ドルに削減される

自動運転車では、1GB/秒のセンサーデータを記録するので、高容量、高帯域幅のSSDが必須となる

今後の8K対応ゲームコンソールにも高帯域幅のSSDが使われるようになる

薄型ノートPCではBGA SSDを採用することでさらに薄くなり、実装面積が減るのでバッテリを大容量にすることができる

SamsungのSSDラインナップ。ハイエンドからエントリーまで、ライト重視からリード重視まで幅広く第4世代V-NANDでカバーする

日本サムスン株式会社の鶴田雅明氏が閉会の挨拶