また、ちょっと深読みしてしまうのが「反転カラーの再デザイン」だ。
iOS 7以降、白を基調としたユーザーインターフェイスを実現してきたが、コントラストを高めたり、黒を基調とする画面配色をアクセシビリティから選択できるようにもなっていた。色を反転すると、白が黒になるだけでなく、画像やアイコンについても、反対色となる。
iOS 11では「Smart Invert」というオプションが追加されており、反転するのは背景と文字だけにとどめ、アイコンや写真は反転しない、というモードを実現したのだ。これは、新型iPhoneに向けた布石、と読み取ることもできる。
秋に登場するiPhone 8は、有機ELディスプレイを搭載するとみられている。有機ELディスプレイの場合、黒は消灯を意味しており、黒ベースの画面デザインの方が省電力性が高くなる。画像を反転させず、背景と文字だけの反転を行う機能の搭載は、有機ELディスプレイ化されるiPhoneに向けた準備、といえるかもしれない。
また、これも部分的には触れているが、iPhoneのカメラがQRコードの読み取りに対応する。すでに普及している日本においては、追加アプリなしでの読み取り対応に利便性を感じる人も多いだろう。
加えてNFCについても、これまでApple Payのみでの活用に閉じていたが、APIが公開され、様々な用途に活用することができるようになる。一般的な活用方法は、Bluetoothヘッドフォンのペアリングや、NFCタグからのURL取得などが挙げられる。iPhoneの話ではないが、Apple Watchがジムのマシンと連携する際にも、NFCを活用してBluetooth接続を行う仕組みとなる。
さらに画面録画への対応も実現する。コントロールセンターにある録画ボタンを押すだけで、画面収録が始まり、カメラロールに保存される仕組みになると考えられる。