ところで、エアレーサーは速い。とんでもなく速い。テレ側で640mm相当という焦点距離も相まって相対速度の速さから、1/1000秒でシャッターを切っても止まらないほど。ファインダーの中に収めるだけでも苦労するスピードだ。それゆえ、レンズのAF速度が問われる被写体といっていい。
その点、このレンズのAFは超音波モーターHSM(Hyper Sonic Motor)を踏査しており、静かで速く、特に不満を感じなかった。「1.6-6m」「6-∞m」「Full」の3段階のフォーカスリミッターが付いているので、飛行機撮影時には確実に「6-∞m」に合わせておくことを忘れずに。
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1/2000秒 f/11 400mm ISO400 ランキング上位のライバルを次々と破り、見事ホームレース2連覇を果たしたチーム・ファルケンの室屋義秀選手。愛機はエッジ540 V3 |
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1/2000秒 f/7.1 400mm ISO320 ブライトリング・レーシングチームのミカエル・プラジョー選手。愛機はMXS-R |
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1/2000秒 f/8 400mm ISO320 レーザーが噴射するスモークや空気の層の影響は避けられない。今回は作例なのでそのまま掲載したが、本来は現像ソフトでコントラストやシャープネスを調整したいところ |
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1/2000秒 f/8 400mm ISO320 高速でターンしながらパイロンを抜けるエッジ540 V2。パイロットはピーター・ポドランセック選手 |
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1/2000秒 f/8 400mm ISO320 痛恨のパイロンヒットにより勝利を逃したマティアス・ドルダラー選手のエッジ540 V2 |
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1/2000秒 f/7.1 400mm ISO320 ピーター・マクロード選手のエッジ540 V3。背景に対してコントラストが強い機体カラーはAFが追いやすくて助かる |
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1/1600秒 f/6.3 400mm ISO320 マルティン・ソンカ選手のエッジ540 V3。時刻は15:30。照度が落ちても、レンズがクイックに被写体を追い続ける |
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1/1250秒 f/7.1 400mm ISO320 総合首位のソンカ選手は、インコレクトレベル(パイロン通過時に機体が水平になっていない)でペナルティとなり、室谷選手の優勝が決定した |
結論。SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM|Contemporaryは、とにかく「価格とサイズからは考えられない、まとまりの良い一本」という評価に尽きる。画質に関してはこれが最高とは思わないが、これ以上を望むならそれなりの予算を確保して大口径レンズを選ぶべきだろう。
レッドブルエアレース千葉ではその過酷な条件ゆえに、本レンズのパフォーマンスをフルに発揮、とはいかなかった。それでも、レンズの実力と可能性については十分に体感できた。運動会などのスポーツイベント、そして風景、ポートレート、鉄道写真などにおいても、大いに力を発揮しそうだ。
協力:ハミルトン