インターンシップの内容としては、「基幹業務型」(学生26.7%、企業等25.6%)や「補助業務型」(学生19.4%、企業等24.1%)といった業務経験型が約5割を占めている。そのほか、「ワークショップ・プロジェクト型」が3割程度(学生32.2%、企業等31.8%)、「見学・同行型」が2割弱(学生19.3%、企業等17.4%)。「講義型」は学生で1.6%、企業等で1.2%と、わずかだった。
また、インターンシップへの期待は、学生・企業等・大学等のいずれも「キャリア関連」や「業界・企業研究関連」が高く、「就職関連」への期待は比較的少ない。
フィードバックの有無については、学生の43.5%が「受けていない」と回答。「企業等の担当者から直接フィードバックされた」は41.9%、大学等からのフィードバックを受けた学生の割合は14.6%(「大学等の教職員から」8.3%+「企業等および大学等の両方から」6.3%)となっている。
一方、企業は「学生にのみ直接フィードバックしている」が34.7%、「大学等へフィードバックしている」が18.7%、「学生および大学等の両方にフィードバックしている」が19.1%となり、「フィードバックをしていない」の割合は27.4%だった。
そもそもインターンシップとは、基本的考え方において、「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」と定義されている。それを踏まえ、同会議では「大学等が関与・把握していないプログラムである場合は短期間(5日未満)で実施されるものが多いと想像されるが、この中には実質的に就業体験を伴わず、企業の業務説明の場となっているものが存在することが懸念される。そのような内容であっても、学生が社会や企業を知り、働くこととは何かを学ぶというキャリア教育の観点においては有益であるとの意見もある。しかし、インターンシップと称しているにも関わらず、就業体験が行われないことは、インターンシップ全体に対する信頼性が損なわれることにつながりかねない」としている。
実施における課題
次に、インターンシップ実施における課題を確認。委託調査によると、学生が参加しない理由は、「学業など、他の活動で忙しかった」(29.7%)や「インターンシップの内容に魅力を感じなかった」(22.6%)という意見が多い。企業が実施上の課題として挙げたのは、「社内調整が難しい」(64.4%)や「社内の人員・実習場所の確保が困難」(57.6%)が多く、「採用に繋がらない」は31.4%だった。また、大学が実施しない理由では、3割が「学生の学業に差支える(カリキュラムが過密)」(28.0%)と回答。そのほか、「教職員等の人材不足」(17.4%)や「学生の希望者数が少なすぎる」(18.9%)という意見も多かった。