文部科学省が実施している「インターンシップの推進等に関する調査研究協力者会議」でなされた議論の結果を公表している。
同会議は2016年6月に設置され、2016年7月12日、2016年10月18日、2017年2月2日、2017年5月17日の4回に渡って開催された。今回、議論の取りまとめが公開されたので、本稿で紹介していく。
インターンシップの現状
まず、インターンシップ(単位認定を行うもので、特定の資格取得に関係しないもの)の実施大学数や参加学生数は、1997年以降増加傾向にあり、1997年には107校だった実施校数は2014年には566校に、実施率は18.3%から72.9%までに拡大している。
また、参加学生数も増加しているものの、単位認定しているインターンシップについては、全学生の2.6%にとどまる結果に。ただし、これは大学等が単位認定という形で関与・把握している割合であり、これ以外にも、企業が独自に募集したインターンシップに対して、学生が大学等を介さずに個人で応募・参加しているインターンシップが相当数存在する状況が見受けられる。
2016年度に文部科学省が行った調査(以下、「委託調査」)では、学生の参加率は30.5%、企業等の実施率は55.6%、大学等の実施率は58.9%となっている。実施期間は、学生や企業等(実施ベース)の5割程度が5日未満の実施・参加となっており、特に1日での実施・参加が企業等は44.8%、学生は28.3%と多数を占めている状況に。一方、大学等(実施・把握ベース)では「5~9日」(40.1%)や「10日~1カ月未満」(43.1%)が8割強となっている。
また、6割近くの学生が「就職サイトや企業HPから申込み」(43.3%)や「自分から参加したい企業に直接依頼」(13.3%)するなど、個人で申し込みを行っている状況が明らかに。企業もまた、56.7%が「自社で独自に募集」を行っている。