携帯電話通信料(移動電話通信料)の割合が80.4%~93.2%へと大幅に増加。他方で、固定電話通信料は減少傾向にあり、2014年では約300円となっている。情報化の進展により、コミュニケーションの手段は固定電話から携帯電話が主流となっているが、若者ではその加速が一層進んでいることがうかがえた。

「1か月当たり品目別平均支出額(洋服)」

また、男女ともに減少傾向にある「被服及び履物費」について、「洋服」の平均支出額をみると、2009年~2014年にかけて男性の支出は半減。1999年には9,345円だった女性の支出も、2014年には5,081円と、1999年の54.4%まで減少している。

「1 か月当たり品目別平均支出額(自動車等関係費/酒類)」

ほかにも、若者の消費については「車離れ」「アルコール離れ」等がいわれているが、「自動車等関係費」について30歳未満単身世帯の推移を男女別にみると、男性は2014年には1999年の半分以下の支出に。一方で、女性は一貫して増加傾向にあり、2014年には、1999年の2倍以上の支出となっている。

「酒類」については男女とも減少を続けており、1999年と比べると、2014年には男性の支出は3割減少、女性の支出は半減している。特にビールの消費が減少しているが、一方で、チューハイやカクテル等への支出は全体的に増加しており、酒類の嗜好が変化していることがうかがえた。

若者がお金を掛けているもの

若者の平均消費性向は長期的に低下しているが、消費者庁「消費者意識基本調査(2016年度)」によると、年齢が高い層より若者において「お金を掛けている」との回答割合が高かったものは、「ファッション」や「理美容・身だしなみ」といった自分の外見に対する費用、「スポーツ観戦・映画・コンサート鑑賞」といった「コト消費」関連の費用が挙げられるほか、「貯金」と回答した割合が高く、若者が所得を貯蓄に回していることが裏付けられる。

「買物が好きと答えた人の割合」

また、「買物が好きかどうか」の質問では、10歳代後半~30歳代まででは、「買物が好きに当てはまる」(「かなり当てはまる」+「ある程度当てはまる」)と回答した人の割合が7割と、他の年齢層より高く、消費支出は減少傾向にある若者だが、買物が嫌いではなく、むしろ買物好きが多いことが読み取れた。

若者のスマートフォン事情

「携帯電話やスマートフォンは生活の必需品と考える割合」

次に、若者のスマートフォン等の情報通信機器の利用や意識についてみてみると、2015年末時点で20歳代のスマートフォンを含む携帯電話保有率は、97.9%に。うち、92.9%がスマートフォンとなっている。