その他にも面白そうな機能がありそうだ。

watchOS 4で搭載されるその他の機能

watchOSの新機能をまとめたスライドを見てみると、ワークアウト中に自動的に通知をオフにする機能、夜のランニング中にApple Watchの文字盤を光らせて安全を確保する機能、ワークアウト開始時に自動的に最適な音楽を選んで再生する機能が搭載されることが分かった。Bluetoothを活用するアプリの開発も可能になることから、テニスラケットのセンサーと連携するアプリや、医療系では血糖値センサーとのペアリングなどを行うこともできるようになる。

Apple WatchはApple製品の中で最も身近なデバイスと位置づけられ、毎日身につけて体の動きをセンシングしている。Apple WatchもCore MLに対応しており、アプリ内で高速に機械学習等の処理を行うことが可能になるという。

もちろん多くの処理を任せるとなるとバッテリー使用時間に影響してしまうが、エクササイズの進捗や、必要なワークアウトの提案などは、Apple Watchの中で判断して通知する仕組みだと、iPhoneを家やロッカーに置いてワークアウトに励むシチュエーションでも、Siriのパワーを活用することができるようになる。

ピクサー・アニメーション・スタジオの『トイストーリー』のキャラクターの文字盤が収録される

WWDCは技術的なカンファレンスであったことから、Apple Watchのファッション性の部分については得に言及がなかったが、それでも万華鏡の文字盤を作る機能や、ピクサー・アニメーション・スタジオの『トイストーリー』のキャラクターの文字盤が収録されるなど、更なる遊び心をくすぐる機能も、新しいwatchOSには用意されている。

Apple Watch本体についても、次期iPhoneと同じようなタイミングで、新モデルの登場が期待される。初代Apple Watch、Apple Watch Series 2では、Editionモデルの素材が変更された以外は、デザインやサイズを含め、オリジナルのものを踏襲している。デザインが変化するのか、あるいは同様の意匠で発展していくのかも含めいろいろと想像は膨らむが、Apple Watchの姿がどうなっていくのか分かるのは、watchOS 4がリリースされる秋まで待たなければならない。

松村太郎(まつむらたろう)
1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「LinkedInスタートブック」(日経BP刊)、「スマートフォン新時代」(NTT出版刊)、「ソーシャルラーニング入門」(日経BP刊)など。ウェブサイトはこちら / Twitter @taromatsumura