「契約に当たって、どこに行けばいいのかわからないというお客さんがいる。(スマートフォンは)リアルタッチが必要な商品だと思う。ただ、(UQスポット)を200店舗にしたところで、全国にあるドコモショップには敵わない」(野坂氏)。
さらに、auショップの活用は考えていないとした上で、「携帯ショップを1000店舗作らないといけない時代なのか。(中略)1県1店舗ほしいとは言ったけれど、100店、200店から、さらに増やして1000店にすることは絶対にないと思う」(同氏)などと話す。
これから先を見据え、ワイモバイルに追いつくには、かねてから行われてきたリアル店舗の拡大を目指すだけでは、いつまで経っても追いつけない。店舗開設には時間がかかり、追いついた頃には、格安通信市場がどうなっているかわからない。おそらく、こうした見通しがあるからこそ、別の手立ても必要だということなのだろう。
ではどうするのか。現在は答えがないようだが、野坂社長は「SNS隆盛の時代に、別の方策がないのか、社員には知恵を出しなさいと言っている」とし、「我々にとっては分かれ道で、口コミを活用できないのかと。僕らの進化が問われるところだと思っている」と危機感もあらわにする。
UQ mobileの現状は表向き、高いCM好感度、契約者数の急増を背景に、まさにイケイケ状態だが、これから先は手腕が問われるというのがリアルなところ。あとひとつ、大きな武器が欲しいというのが本音のようだ。