―― 発表してから多くのメディアでも取り上げられてますけど、社内的にはどうだったんですか?
すごい反響でした。事前に社内のイントラには流していたんですけど、正直誰も気にしてなかったと思うんです。それが公開したら、「元気をもらった」とか、「会社のことを好きになった」とか、若い人だけでなく、50代の社員からもメールをもらったりして。
いろんな商品やサービスを出すことも大事ですけど、こうして世の中をざわざわさせて、その会社に自分がいるということで、元気になれたという人もいたと思うんですね。反対意見もゼロではないと思いますけど、かなり好意的に受け止めてもらえたかなと思います。
―― メンバーは名前どころか部署まで公表されてますけど、そこに対しての反対はなかったんですか?
そこに関しては、たくさん反対がありました。最初は源氏名にしようみたいな案もあったんですけど、本物の社員が歌って踊っていることに意味があるので、部門名まで出さないと、本当に社員なのかという疑念がいつまでも拭えないと思ったんです。そこも含めて中途半端はやめようというのが、プロジェクトチーム内の一貫した認識でした。
調子に乗ると絶対に失敗するので、やりすぎない程度に仕掛けたい
―― カードで貯めた永久不滅ポイントを「わたしセゾン」のCDに交換できる企画も始まりましたが、会社のビジネス的な目線としては、どんな効果を期待していますか?
広く言えばブランディングということだと思います。「クレディセゾンっておもしろいね」と感じていただいて、間接的にセゾンカードに入りたいとか、もっとカードを使おうとか、そういう効果があればいいなという期待はしてましたけど、本業とがっちり絡ませて何かをしようということは全然なくて。ただ、新卒の採用活動で引き合いが増えたり、クライアントさんとの打ち合わせで「おもしろいことやってますね」と言っていただけたり、そういう効果は現れてますね。
ポイント交換も、最初は考えてなかったんですよ。賑やかしのつもりで、そんなに数も作ってなかったんですけど、いまは本当に交換してもらえそうで、追加プレスも必要なんじゃないかと焦ってます(笑)。ちなみにPVは2分半なんですけど、CDでは2番も入ったフルサイズを聴くことができます。
―― 今後の予定は?
本当に想定以上の反響をいただいたんですけど、1カ月もしたら誰も覚えてないみたいな怖さはあるので、クレディセゾンっていいねと思い続けてもらえるように、仕掛けていかないといけないなと思っています。でも、次は握手会だとか調子に乗ると絶対に失敗するので、やりすぎない程度に一生懸命アイディアを考えている段階ですね。
あと、当初からあのグループと共演したいという目標を掲げているので、それが実現できたらいいですね。決まったことがあれば公式サイトにアップしますので、今後もチェックしていただけたらうれしいです。賛否両論あるとは思うんですけど、それもひっくるめてクレディセゾンという会社を認識してもらいたい。いまは圧倒的に好意の声が多いので、それをもっと広げていけたらいいなと思います。
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<著者プロフィール>
タナカヒロシ(ライター・編集者)
普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。