新型「カマロ」に予想を上回る予約
同時にシボレーについても、情報発信や顧客との接点づくりにこの1年を費やしてきたと若松社長は話す。
例えば、この秋の発売を予定する新型「カマロ」では、1年近く前倒しで昨年12月に発表会を行い、今年2月には先行予約限定カスタムオーダーキャンペーンを実施した。また、カマロに関心のある人に対し、歴史や各世代の発売当時の市場導入ビデオを見せるなど、カマロの世界を体験してもらう「カマロ・ガレージデイズ」の催しを東京、大阪、名古屋で展開した。
「カマロ・ガレージデイズをやる時が不安の頂点でした。果たしてお客様は来てくださるのか、ディーラーは見込み客の方に声をかけているか…。心配が山ほどあって、直前まで議論を重ねた上で、まずは東京で開催しました。さらにそのノウハウを反映させ改善すべく、大阪・名古屋での開催に臨みました」
「その結果、昨年12月の発表会以降の流れが予約注文に結びつき、予想以上のご注文をいただき、我々だけでなくディーラーも自信を持ち、掛け算するように自信が湧いてきています。予約をいただいているお客様に、この秋から年内の納車を目指し、米国本社と生産台数の折衝をしています。ディーラーでは、登録や納車に人手が掛かり、営業活動に支障が出ないかと心配するほどの予約台数で、そのうえさらに在庫を持ちたいとの要望も我々に届いています」
「コルベット」はスポーティーな魅力を訴求
同じシボレーの「コルベット」については、昨年11月に富士スピードウェイでドライビングアカデミーを催し、プロドライバーを招いて本コースとショートコースの走行やジムカーナ(舗装された路面でタイムを競うモータースポーツの1種)などを実施し、コルベットの潜在能力を存分に味わう機会を設けた。
「これほど数多くのコルベットが一堂に会する様子は、我々も見たことのないことでしたし、コースインの際、一斉にエンジン音がサーキットに轟いたときは独特の雰囲気がありました。平日イベントであったにもかかわらず、参加された方から、こういう催しにはいつでも来るとおっしゃっていただきました」と、若松社長は感動の面持ちで語る。
こうした活動は、若松社長の言うコア層と直接接点を持つことであり、既納客への継続的で丁寧な対応につながる。