HTC NIPPONの児島社長には、これまでの「HTC J butterfly HTV31」や「HTC 10」も含め、日本国内で発売された"音のいいスマホ"の戦略について話を聞いた。

HTC NIPPON株式会社 代表取締役社長 児島全克氏

前フラッグシップモデルの「HTC 10」では、日本オーディオ協会のハイレゾロゴ認証を受けて、ハイレゾ対応のイヤホンもパッケージに同梱するという大胆な戦略に打って出た。「HTC本社でも、とりわけ音や映像のクオリティについては日本のユーザーからのフィードバックに注目・期待する向きが強い。日本からのフィードバックが端末のアイデアや具体的な仕様に色濃く反映されることがある」という児島氏。

「スマホの音質」については、目に見えるかたちでユーザーに訴求するのが難しいポイントではあるものの、HTCのスマホが強みとするポイントとして、これからもじっくりと育てていく考えであるという。

サウンドのチューニングについては台湾本社を開発現場としているが、ものづくりの過程では日本のユーザーの好みも丁寧にリサーチして、その声を細部に盛り込んでいる。

HTC U11には、USBデジタル接続のハイレゾイヤホンが付属する

その成果をより形あるものにしていくため、最新モデルも製品体験会などを通じてユーザーの声に触れる機会を増やしていきたい、と児島氏は抱負を語っている。HTC U11にはハイレゾ対応イヤホンが同梱されているが、児島氏によれば「ヘッドホンやイヤホンなどアクセサリー製品の開発にも日本のユーザーの声が活きる可能性が大いにある」という。日本市場からのリクエストが、USB接続の高音質ヘッドホンやイヤホンの開発を後押しする可能性は十分にありそうだ。

デジタル接続によって様々なオーディオまわりの先進的な機能が実現される。発表会のプレゼンテーションでもオーディオに関わる機能の説明に時間を割いた

USBデジタル接続とアクティブ・ノイズキャンセリングを乗せたイヤホンは、ハイレゾ再生だけでなく音楽や動画配信、ゲームなど様々なコンテンツの音を高品位に楽しめる注目のアクセサリー。そしてHTC U11は、あらゆるエンターテインメントをハイクオリティで楽しめるスマホとして、独自のポジションを獲得する可能性が大いにありそうだ。