「握る」操作のメリット
筆頭にあげた「直感的なインタラクション」については、今回発表されたHTC U11に、本体を「握る」(グローバルではSqueeze = 絞ると呼んでいる)という新しい操作方法を採り入れたことで、一つの解を導き出した。
Chang氏は「握る」という行為が人間にとって「様々な感情も表すことができる大事な動作」であるとしながら、これをスマホの操作方法として応用すると意外な利便性をいくつも発見できたと、そのメリットを満足気に説きはじめた。
「グリップ操作は、スマホを片手に常に身体を動かしているスポーツマンにもおすすめだ。例えばスケートボーダーやスノーボーダーはこれまで、スポーツ中には思うようにスマホを操作できなかった。HTC U11は握るというアクションでスマホのカメラを起動、シャッターも切れるスグレモノ。Google AssistantやAmazon Alexaを起動すれば、音声操作で様々なアプリやサービスがシンプルに起動できるようになる」(Chang氏)
高精細な静止画・動画が撮れるカメラ機能については、スマホにとって最も重要な機能の一つとして位置づけながら、その向上を今後も進めていくという。Chang氏がこれからのスマートデバイスに必要な要素のひとつとして「マルチメディアサービスとコンテンツへの対応」を掲げるのには、様々なコンテンツに対する再生互換を確保するだけでなく、画質や音質、操作性などユーザー体験そのものの向上にベストを尽くす姿勢を示す狙いがあるようだ。
HTC U11では、従来の3.5mmイヤホン端子を取り除いて、USBデジタル接続という新しい技術を採用した。その理由についてChang氏は「USB接続と、HTC独自のUSonicオーディオシステムをベースに、オーディオ再生の品質を向上できるという確信を持ったから」であると説明している。
さらに、ユーザーの耳のかたちに合わせて音の聴こえかたを最適化する「パーソナライズド・オーディオ」や、アクティブノイズキャンセリング機能、パワフルな本体内蔵スピーカーなどを搭載。「スマホによる最高のエンターテインメント環境」をユーザーに提供することが、HTC U11に課せられた使命のようだ。