ODC-X03 リミテッドエディション
腕時計のスタイルを借りて、宇宙という壮大なテーマを描く「ODC X-03」。デザインを手がけたのは、映画『インターステラー』の美術監督であるネイサン・クロウリーだ。特徴的な木星とその周囲を回る(かのような)3つのダイヤルは、3Dプリントやレーザーエングレービングなどの最新テクノロジーを駆使して、合計120以上もの工程を経て作られている。
3つのダイヤルはローカルタイム(現地時刻)、UTC、ホームタイムという3つの時間帯を12時間計で表現したもの。ただし、ローカルタイムが自動巻、UTCとホームタイムはクォーツという3つのムーブメントで構成されている。時差で連携する第二時間帯を持つムーブメントを使わず、それぞれのムーブメントが独立している理由を推測するに、おそらくは宇宙での時間の流れをイメージさせるためだろう。
時間の流れは光速に近付くほど遅くなり、また、巨大な質量下では重力場の影響で、相対的に時間の流れが遅くなる。つまり、地球と木星では、時間の流れる速度そのものが違うのだ。
映画『インターステラー』でも、「超大質量ブラックホール、ガルガンチュアのまわりを公転する"水の惑星"での一時間は、地球の七年間に相当する」と語られるシーンがある。さすがにODC-X03のダイヤルの回転速度はすべて地球時間ではあるが、ダイヤルデザインとも相まって実にSF的な夢の広がる話ではないか。
ケースは、スペースブラックPVDコーティングを施したチタン製。サイズは49mm×52mmの六角形で、各ムーブメントのりゅうずが折りたたまれた状態でシームレスに格納される。ケースバックには、木星の大きさや温度といった情報が書き込まれている。風防はフロント、バックともサファイアクリスタル。防水性能は10気圧。ストラップは、宇宙飛行士にも使いやすい革張りのテキスタイルストラップ。価格は42万1,000円。世界限定999本で、5月発売。