FacebookはARの話の中で、スマートフォンのカメラと機械学習を生かしたコンピュータビジョンによって、リアルタイムに物体認識と平面検出を行うことができるようになった、と説明した。

例えば、テーブルの上に置いてある物体にカメラを向ければ、どこがテーブル面で、置いてあるのがコーヒーカップだ、ということを認識し、コーヒーカップを城に変え、テーブル面を池にする、といった装飾を行うことが可能になっている。カメラを動かしても、そうして作り出された拡張空間が維持される点には驚かされる。

これまで位置情報の認識はGPSやWi-Fi、Bluetoothビーコンに頼っていた。しかし画像認識技術の発展は、大まかな位置とカメラから得られる情報を利用すれば、人がどの向きに向いて立っているかを誤差なく認識できるようになる。

ARで注目すべきは、現実空間との合成による融合といった技術はもちろんだが、スマートフォンやアプリが得られる位置情報が根本的に変わる、という点なのだ。