SXSWの開催地、オースティンの土地柄
なぜSXSWはオースティンで始まったのか。この都市にテキサス大学オースティン校という名門大学があることが大きい。
テキサス大学はオースティンのダウンタウンに隣接している。よって、ダウンタウンでは昔から、学生を中心とした音楽や映像のクリエイティブなムーブメントがあった。これがSXSWに発展したようだ。
一方で、テキサス大学は先端技術の研究開発でも有名だ。自治体側もそれは熟知しており、産学連携での研究所の誘致を積極的に進めている。いまではシリコンバレーに続くIT研究施設の集積地となっているほどだ。
こうした背景もあり、オースティンでは学生たちが興したスタートアップも数多く生まれている。これがSXSWにインタラクティブフェスティバルを組み込むきっかけになったようだ。
会場では試乗会も実施! マツダの狙いは
このSXSWで個人的に注目したのは、スーパースポンサーとして、マクドナルドやモンスターエナジーなどとともに、マツダの名があることだった。正確にはマツダの米国法人がバックアップしているそうだが、日本の自動車ブランドが関わっていることは嬉しい驚きだった。
そこで筆者はオースティンに赴き、メイン会場であるコンベンションセンターに向かった。入口の前には新型「CX-5」と「アテンザ(現地名:マツダ6)」が置かれていた。そして、建物に入るとマツダのブースもあった。マツダのクルマづくりをパネルなどで展示するとともに、アンケートも行っていた。ブースのスタッフに聞くと、同乗試乗会の受付だという。
そこで再び表に出ると、多くの人が並んでいた。そこにアクセラや北米専売車種「CX-9」などが停車し、助手席や後席に人を乗せるとダウンタウンへ向け走り出していった。このあたりは自動車会社ならではの演出だ。
さらにマツダは、ダウンタウンのライブハウスも会場としていた。そこでは連日ライブが開かれる一方、カンファレンスも行われた。
スクリーンには「魂動」の2文字が写し出され、手前には新型車のスタイリングを検討するクレイモデルが置かれていた。会場の脇には今年のSXSWでトレンドになっていたVR体験コーナーがあり、こちらでは「人馬一体」の走りを味わえるようになっていた。