小さくても冷却は十分

最新ゲームやVRゲームでも十分なパフォーマンスが出ることがわかったところで、唯一気がかりな冷却面にフォーカスしてみたい。前述の通りTrident 3は省スペースボディを採用しているが、こうしたボディは冷却力が犠牲になりやすい。そこでCPUもGPU負荷も高い「Watch Dogs 2」を30分程度プレイた時の温度やクロックの推移を「HWiNFO64」で追跡してみた。

「Watch Dogs 2」を起動→約30分プレイ→ゲーム終了→約10分放置した時の温度推移。CPUはコアでなくパッケージ温度を追跡している

上のグラフと同じタイミングで、CPUとGPUコアのクロックを追跡したもの

まず温度はCPUが最高88度、ゲーム中の安定値は82度前後。大型ボディとクーラーを装備した自作PCに慣れた目からすると高く感じるが、クロックの推移を見る限りサーマルスロットリングも発生しておらず、非常に安定しているといえる。

Watch Dogs 2プレイ中のCPU占有率はコンスタントに80%を超えているので、むしろあの小さなクーラーでここまで冷えることの方が驚きだ。GPUの冷却も上手くいっている。総じてTrident 3の冷却力は十分高く、高負荷なゲームでも安心して遊べると言ってよいだろう。

まとめ:省スペースゲーミングPCとして完成度は非常に高い

以上でTrident 3の検証は終了だ。搭載GPUがGTX 1060であるためどんなゲームのどんな設定でも快適……とはいかないが、画面解像度フルHDなら現行タイトルのほとんどが画質高~最高設定で快適に動かすことができるレベルといってよいだろう。もちろんVR入門用のPCとしても最適だ。

ゲーミングPCが欲しいが、あまり個性的すぎるものは要らないとか、ノート型もいいがパフォーマンスを出しやすいデスクトップ型型がいい……という人はTrident 3を検討してみてはどうだろうか。