本気になるのはこれから
今回の発表会で印象的だったのが、LINEモバイルの嘉戸彩乃代表の言葉だ。それは次のようなものである。「小さく始める。どういうサービスが響くのか、自信を持ってサービス提供できると思った段階で一気に勝負をかける」。
LINEモバイルはサービス開始段階から慎重に取り組んできた観がある。サービスそのものを発表したのは2016年3月、2016年9月には2万人限定で先行提供をしてから本サービスを開始している。石橋を叩くように進み、サービス展開を図っている。
それに、そもそもLINEモバイルはMVNO市場に後発参入である。まだ足場固めの段階だ。仮に半年で相応の加入者を獲得できているならば、それは他社にとって脅威でしかないだろう。これまで、LINEモバイルへの加入はこれまでウェブ経由に限定されており、認知拡大の経路も口コミやインターネット上の評判と偏ったものにすぎず、経路は限られていたのだ。そこからTVCMによってサービス認知が拡大し、リアル店舗での受付対応も行われるならば、これから本格的な成長を迎えることになる。
つまり、LINEモバイルは「まだ本気を出していないだけ」状態である。将来的にはLINEならではのサービスにも期待されるところだ。攻めに転じたときこそ、LINEモバイルの真価が問われそうだ。