ベンチマーク「3DMark」
ベンチマークでは、おおむね「GeForce GTX 1080の35%増し」に近い値が得られている。
まずは3DMark。負荷の低いFire Strike - Performance以下は伸び率が低いが、それ以上は20%以上の向上で、Graphics Scoreで見れば軒並み20%を超え、平均すれば25%前後。なにより、Fire Strike - Performanceで20,000ポイントを超えているのはインパクトがある。
ベンチマーク「Unigine Hevan / Valley」
続いてUnigine HevanとValley。DirectX 11ベースで、設定はTessellationを含め最大まで引き上げている。Heaven側は平均で35%近い向上、またValley側も30%程度の向上が見られた。フレームレートで見ても、1,920×1,080ドットなら30fps前後、3,840×2,160ドットでも10fps程度向上するため、GeForce GTX 1080ではややカクカクしていた映像も滑らかに感じられる。また、どうやらより高解像度であるほど向上率も大きいようだ。Heavenの4Kでは42%という大きな向上率だった。
ベンチマーク「Fallout 4」
ゲームベンチマークはDirectX 11タイトルから見ていこう。はじめはFallout 4。画質オプションを最大に引き上げて計測したがやや負荷の低いシーンを採用したためフレームレートは高めに出ている。向上率は3,840×2,160ドット時がもっとも大きく30%。今回のベンチマークにおける数値では3,840×2,160ドット解像度でも十分なのだが、ほかのシーンにおける負荷を考慮すると、快適なのは2,560×1,440ドットあたりだろうか。
ベンチマーク「Grand Theft Auto V」
Grand Theft Auto V。ビルトインベンチマークで、画質オプションはNVIDIA PCSSやTXAAをオンとし、そのほかは最大まで引き上げた状態。グラフィックスメモリは3,840×2,160ドットでもギリギリ8GB以内に収まっている。
平均フレームレートでは3,840×2,160ドット時で10fpsほど向上し、30fpsスレスレだったGeForce GTX 1080時の映像よりも滑らかさが向上していた。2,560×1,440ドットなら、一般的なディスプレイではベンチマークのほとんどのシーンで滑らかな映像が得られた。
ベンチマーク「Watch Dogs 2」
Watch Dogs 2。グラフィックスメモリ8GB超を目指し、画質オプションを最大に引き上げ、NVIDIAのオプションも用いてない状態で3,840×2,160ドット時に9GBほどに達した。ただしグラフィックスメモリ使用量はあくまで目安ということか、8GBしか搭載していないGeForce GTX 1080も、ほかの解像度と比べて目に見えてフレームレートが落ちるというわけではなく、結果、GeForce GTX 1080 Tiの向上率は30%程度でとくに変わりなかった。このような非現実的な画質オプションでも、GeForce GTX 1080 Tiは、1,920×1,080ドットならまずまず快適に遊べる。
ベンチマーク「Overwatch」
次は軽めのOverwatch。2,560×1,440ドットと3,840×2,160ドットのフレームレートがほとんど変わらないのは、ほかで検証した際と同様で、原因の特定には至っていない。とりあえずそのまま記載する。画質オプションをすべて最大まで引き上げても、フレームレートは2,560×1,440ドット以上でも100fpsを超えてくる。ハイリフレッシュレートのゲーミング液晶ディスプレイでも快適に楽しめるだろう。もっとも、GeForce GTX 1080でも80fpsを超えているので、GeForce GTX 1080 Tiでなければいけないというわけではない。
ベンチマーク「Rise Of The Tomb Raider」
ここからはDiretcX 12タイトルを2つ。最初はRise Of The Tomb Raider。これも画質オプションを最大として計測した。向上率は30%弱。負荷の高い2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットという順で向上率も大きくなるようだ。このオプションのままではややフレームレートが足りないが、GeForce GTX 1080 Tiが4Kに強い傾向は分かる。
ベンチマーク「Hitman 2016」
Hitman 2016。これも画質オプションを最大としたが、負荷としてはRise Of The Tomb Raiderとさほど変わらない。ただしHitmanの向上率はほかよりも高く、四捨五入すれば1,920×1,080ドットで35%、3,840×2,160ドットで38%程度と、平均35%を超える。1,920×1,080ドットあたりなら最高画質で超快適なプレイが楽しめる。
ベンチマーク「消費電力」
消費電力。GeForce GTX 1080側がLED非搭載とはいえオリジナルクーラーモデル&OCモデルなので若干、ベースとなる電力消費が大きいかもしれない。その点を考慮すればアイドル時はほぼ同等だろう。ピーク時は、計測した3つの条件で50~70Wほど高かった。これはTDP値にほぼ等しい。最大で373.1Wだったので、高効率電源ならばギリギリ550W級でも足りると思われるが、できれば650W超を組み合わせたい。