CarPlayを利用している中で、Siriは重要な役割を担っていると思った。といっても、音声入力の話ではない。
CarPlayの有無にかかわらず、iPhoneでナビを利用しようとするとき、「そういえばメールで行き先の住所をもらっていたな」ということもあろう。iPhoneの場合、ホルダーに装着して「マップ」アプリを起動する前に、メールを開いて検索したりするだろう。もし「カレンダー」の予定に行き先を入れていれば、「カレンダー」を開くことになる。
しかしメールやメッセージで住所をもらっている場合も、カレンダーに入れている場合も、本来であれば直接「マップ」アプリを開けばよい。メールやスケジュールから行き先になり得る住所や、iPhoneやMacの「マップ」アプリで検索した場所を、自動的にリストに表示してくれるからだ。これはSiriが端末の中の情報を把握しておいてくれることで実現している機能だ。
もう一つ、Siriの賢い機能を体験する機会となったエピソードを。CarPlayに接続しているクルマを停車してそこから離れると、iPhoneは自動的にクルマの位置情報を記憶しておいてくれるのだ。
「マップ」アプリを見ると、行き先の提案リストに、乗っているクルマの位置が入ってきて、徒歩のルート検索をすることができる。例えば空港にクルマを停めて出張から帰ってきたときに、到着したターミナルから車を探したり、巨大なショッピングモールでクルマまで迷わず戻ることができるのである。