コンバーチブルPCはノートとしてもタブレットとしても使える柔軟性が魅力だが、一方でどちらの機能も中途半端に終わるリスクも併せ持っている。しかし本機の場合はいずれも高い水準で快適な操作性を実現しており、ノートとしてもタブレットとしてもかなり使い勝手がよいという印象だ。
バックライトは3段階で調節できる
まず、ノートスタイルではキーボードのデキが非常にいい。12.5型という比較的コンパクトな本体サイズながら、19mmキーピッチのフルサイズキーボードを搭載。また、スリムな本体にもかかわらずキーストロークは1.5mmを確保している。キーを強く押してもキーボード面のカバーがたわんだりせず、剛性が高いのもポイントだ。
キートップは中央部が0.2mmほどへこんでいて、指先で押しやすくなっている。キーをタイプした時の音は控えめで、カチャカチャした安っぽい音はせず、静かな環境でも文章入力に集中しやすかった。ちなみにこのキーボードにはバックライトが内蔵されており、暗所でキーの文字が光る仕組みになっている。バックライト輝度は3段階に調節可能だ。
個人的に良かったポイントが、タッチパネルを指やペンで操作している間はキーボードが自動的に無効になり、うっかりキーを触っても文字などが入力される心配がないというところ。
しかも画面から指やペンを離して1秒たつと再びキーボードが有効になるため、一時的にタッチパネルを操作したいだけという場合でもスムーズにキー入力に戻ることができる(タブレットスタイルのときはキーボードは常時無効化される)。わざわざ手動で切り替えなくても誤操作が防げるようになっている。
Webカメラは顔認証に対応
タッチパッドは、クリックボタンが一体化したタイプで操作エリアが広めに取られており、複数指でのジェスチャーもやりやすかった。なおパッドの左上には指紋認証センサーが装備されており、指を当てるだけでログインなどが可能。
最上位の本機では顔認証センサーも搭載されており、画面に顔を向けるだけでロック解除したりオンライン決済したりすることもできる。実際に試してみたところ、どちらも快適に使えたが、ノートスタイル以外でも活用するなら指紋認証より顔認証の方が便利そうだ。