DA970/GABには、「sound by YAMAHA」スピーカーに加え、同じくヤマハ製のソフトウェアもプリインストールされている。ヤマハのDSP技術を生かした音響補正ソフトウェア「AudioEngine」は前モデルとほぼ同じだが、ハイレゾ再生ソフト「HiGrand Music Player V2」が追加されたことがポイントだ。

付属アプリ「LAVIEかんたん設定」を使うと、AudioEngineの設定を行うことができる

このソフトは、FLACやWAVなど各種PCMフォーマットに加え、DSDネイティブ再生をサポートする。DA970に内蔵のオーディオデバイス(Realtek HD Audio、最大192kHz/24bit)はDSDネイティブ再生に対応しないため、DSDネイティブ再生に対応したUSB DACを用意しなければならないが、簡潔でわかりやすいUIにより気軽にDSDの音を楽しめる。

DSDネイティブ再生に対応したハイレゾ再生ソフト「HiGrand Music Player V2」がプリインストール

その音は「小なれど優なり」

肝心の音だが、「小なれど優なり」といったところか。

新しいスピーカーユニットは小型化されたにもかかわらず、しっかりとした輪郭を持つ低域を描き出す。さすがに大口径ウーファーをおごるスピーカーとは比較できないが、これだけの薄さ/容積でこれほどの存在感を出すせることは驚きだ。中高域もクリアに気持ちよく伸び、透明感がある。小さいながらもダイナミックレンジが広く、かなり音量を上げても平坦にならないことも特長といえる。

ポータブルUSB DAC「TEAC HA-P5」を使いDSDネイティブ再生(DoP)を試したところ、あっさりと再生。HiGrand Music Player V2が「WASAPI排他モード」(Windowsのオーディオエンジンをバイパスする動作モード)により、DSDならではの音場感とスムースネスを堪能した。

AudioEngineが統合されているため、出力するスピーカー/ヘッドホンに応じて音色も調整できる

映像と音が充実した今度のLAVIE Desk All-in-oneは、「プレミアムなパーソナルモデル」だ。書斎の机に置くとき23.8インチという画面サイズは、1人で映画を見るにはちょうどよく、薄く小さいながらも迫力ある音を出すスピーカーも装備。周波数特性を満たしただけのハイレゾ対応でなく、7年以上にわたり培われた高音質PC内蔵スピーカーづくりのノウハウが生かされていることもポイントだ。ハイレゾも4Kも楽しみたい、という欲張りな大人にこそお勧めしたいPCといえる。

詳細スペック
製品名 LAVIE Desk All-in-one DA970/GAB
CPU Intel Core i7-7500U(2.70GHz)
メモリ 8GB(4GB×2)
ストレージ 4TB SATA HDD
グラフィックス Intel HD Graphics 620(CPU内蔵)
光学ドライブ BDXL対応ブルーレイディスクドライブ
ディスプレイ 23.8型ワイド(3,840×2,160ドット)
通信機能 IEEE802.11ac/a/b/g/n準拠の無線LAN、Bluetooth、1000BASE-T準拠の有線LAN
インタフェース USB 3.1×2(うち1基はパワーオフUSB充電機能付き)、USB 3.0×3、SD/SDHC/SDXCカードスロットなど
OS Windows 10 Home 64bit
TVチューナー デジタル3波(地上/BS/110度CS)チューナー×4基
本体サイズ/重量 W546×D200×H416mm(最小傾斜時、カメラ収納時)/約8.7kg