音楽を再生する電化製品といえば「ステレオ(コンポ)」というのは、いささか古色蒼然とした発想だ。現在では携帯型オーディオプレイヤーはもとより、PCやスマートフォンでオンラインサービス、しかもYouTubeやニコニコ動画といった映像ベースのものを再生して楽しむユーザーが増えている。そしてPCユーザーの多くは内蔵スピーカーで聴くか、3.5mmプラグにイヤホンを挿して、もしくはワイヤレスで聴くかというリスニングスタイルが一般的となっている。

sound by YAMAHAロゴが付いた液晶一体型PC「VALUESTAR W」(写真は2013年春モデル)

当然、多くのPCメーカーはそこに気付いているが、なかでも素早い動きを見せたのがNECパーソナルコンピュータだ。

音響技術に強みを持つヤマハとPC内蔵スピーカーをめぐる協業を開始、2009年10月にはサブウーファー付き2.1chスピーカーを搭載した「VALUESTAR W」を発売した。以降、製品ラインナップに「sound by YAMAHA」ロゴを付したモデルが並ぶことはご存知だろう。


"音にこだわる"最新の一体型「LAVIE」

2017年春の新モデル「LAVIE Desk All-in-one」も、そんな"音にこだわる"ディスプレイ一体型PCだ。

LAVIE DA970/GAB

23.8型IPS液晶を搭載、CPUは第7世代Coreプロセッサ/高速DDR4メモリを採用するなど充実のスペックに加え、「sound by YAMAHA」ロゴが与えられた新開発の小型スピーカーがおごられる。BDドライブやテレビボードの映像コンテンツをいい音で楽しめる、コンパクトなAVシステムなのだ。

ラインナップは、上位から下位まで全5機種。そのなかで、4K(UHD)ディスプレイを搭載した最上位モデル「DA970/GAB」は、スピーカー内蔵一体型PCとして世界で初めて、日本オーディオ協会の「Hi-Res AUDIO」ロゴが付与された製品だ。

今回は、この「LAVIE Desk All-in-one DA970/GAB」(以下、DA970/GAB)について、音響面についてのファースト・インプレッションを紹介していこう。

■試用機の主な仕様   [製品名] LAVIE Desk All-in-one DA970/GAB   [CPU] Intel Core i7-7500U(2.70GHz)   [メモリ] 8GB(4GB×2)   [グラフィックス] Intel HD Graphics 620(CPU内蔵)   [ストレージ] 4TB SATA HDD   [光学ドライブ] BDXL対応ブルーレイディスクドライブ   [ディスプレイ] 23.8型ワイド(3,840×2,160ドット)   [OS] Windows 10 Home 64bit   [サイズ/重量] W546×D200×H416mm(最小傾斜時、カメラ収納時)/約8.7kg   [店頭予想価格] 254,800円前後