MacBook Proはデスクでも出先でも利用する、という前提を考えている。そのため、外出・帰宅のたびに何本もケーブルを抜き差ししたくはないのだ。その点、給電からディスプレイの外部出力までを1本のケーブルでこなす、LGのディスプレイは理想的な存在でもある。ただ、LGのディスプレイが、USB-AポートやSDカードリーダーの問題を解決してくれるわけではない。
そこで購入したのが、Tunewearの「ALMIGHTY DOCK C1」だ。この製品は、細長い形状でMacBookシリーズとカラーコーディネートができるアルミニウムの筐体を備えたUSB-Cハブである。本体からは1本のUSB-Cケーブルが伸びており、側面にはSDカードスロット、microSDカードスロット、給電用に利用できるUSB-Cポート、ギガビットEthernetポート、USB-Aポートが3つ(うち1ポートは1Aの給電をサポート)、そして4K出力に対応するHDMIポートを備えている。デスクではEthernetもHDMIも使わないが、例えば外出先でスライドを映すにはHDMIポートは便利だし、出張先のホテルでWi-Fiが遅い際に有線のネットワークは重宝する。
もう1つ手に入れたアクセサリは、「Anker PowerPort+ 5」。60WのUSB急速充電器だが、USB-Cポートが1つ備わっており、MacBookシリーズを充電することができる。MacBook Pro 13インチ側からは45W電源と認識される。ちなみに付属してくる電源は61Wだ。 普段はデスクに充電器を置き、Mac、iPhone、Apple Watch、モバイルバッテリーを一気に充電する。出張の際には、ホテルの部屋で使うためにAnker PowerPort+ 5を持ち運ぶ。すると、付属してきた純正の充電器はカバンの中に入れっぱなしにしておくことができるため、充電器忘れを回避できる、という算段だ。
いずれもMacBook Pro発売以降、品薄状態が続いている。アクセサリメーカーにとっては特需とも言えるが、それだけ、Thunderbolt 3やUSB-Cの市場の立ち上がりが急速であり、ユーザーの不満や不安をよそに、時代は着実に、新しいインターフェイスの時代へと移りつつあることを感じさせる。
松村太郎(まつむらたろう)
1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「LinkedInスタートブック」(日経BP刊)、「スマートフォン新時代」(NTT出版刊)、「ソーシャルラーニング入門」(日経BP刊)など。ウェブサイトはこちら / Twitter @taromatsumura