MacBook Proの刷新で、旧機種から失われたパーツや機能、ユーザー体験は非常に多い。 確かに、重量とサイズ、容積は格段に小さくなった。筆者にとって、13インチモデルのコンパクトさが、15インチの画面サイズの魅力を凌駕したことは、前述の通りだ。軽快さにあこがれを抱いていたMacBook Airよりも小さく薄いのだ。これは十分な価値となったが。
一方で、キーボードを押した時の深さとファンクションキーは失われた。その代わりTouch Barが追加されているが、良く使うアプリではTouch Barを使わずショートカットなどで済ませてしまっている。iPad ProのSmart Keyboardにはファンクションキーがないため、筆者は、そもそもあまり必要としていなかったのかもしれない。
本体側面に目を移すと、黒いプラスティックパーツがなくなった。デザイン面でよりシンプルになった点がうれしいが、語るべきはポート類だ。
新型MacBook ProのTouch Barモデルの拡張ポートは、13インチも15インチも、Thunderbolt 3が左右に2つずつ、4つ搭載されているだけだ。これまで充電は左側からしか行えなかったのを、右側からも可能になった点は、特にデスクの上で充電しながら使う際のケーブルの取り回しが楽になったとは言えるが。
しかしメリットはこれだけだ。USB-Cと共通のこの端子に対応したデバイスは、筆者の手元には、AndroidデバイスとApple TV(第4世代)しかなく、ケーブルも古いUSB-Aタイプばかりだった。
つまり、MacBook ProでiPhoneやiPadを充電したり同期しようとすると、Apple純正のUSB-C/Lightningのケーブルを購入するといった対応をするしかなくなってしまうのだ。
もっとも、この1カ月の間に、MacとiPhoneやiPadを接続したいと思ったことは1度もなく、基本的にはクラウド経由での同期で十分な環境になっていた。ただ、SDカードに記録した写真の取り込みだけが困ってしまう。古いMacBook ProのSDカードスロットで読み込むか、iPad Pro向けに持っているLightning接続のSDカードリーダーを用いるしかないのが現状だった。さすがに今後困ると思うので、なんとかしなければならなかった。