アルミニウム合金の美しい筐体
ASUSの「ZenBook 3」は、12.5型ワイド液晶ディスプレイを搭載しながら、厚み11.9mm、質量約910gを実現した薄型軽量ノートPCだ。本体はアルミニウム合金でできており、その薄さにもかかわらず剛性は高い。ボディカラーはロイヤルブルーと呼ばれる深いブルーで、本体エッジやロゴ、キートップの文字などにゴールドが使用されデザイン上のアクセントになっている。
天板には「Zen」シリーズのトレードマークとも言える同心円状のヘアラインがあしらわれており、光の当たり具合によって綺麗な反射縞が現れる。底面は円形のゴム足以外に凹凸がなく、すっきりと美しい仕上がりになっている。
液晶ディスプレイは12.5型のフルHD(1,920×1,080ドット)で、NTSC比72%の広色域、1000:1の高コントラスト比を実現。ガラス面には「Gorilla Glass 4」が採用されており、キズや汚れがつきにくくなっている。
ちなみにプリインストールされているユーティリティ「ASUS Splendid Technology」を使えば、ワンステップでブルーライトを軽減したり、手動でディスプレイの色温度を調整したりできる。寝る前にWebを見たり、メールしたりする人は少なくないと思うが、ブルーライトをカットすれば目にかかる負担が低減するので活用してみてほしい。
キーボードは、ほぼボディの横幅いっぱいを使い切っており、このコンパクトさにもかかわらずキーピッチが19.8mmもある。キーストロークは0.8mmと浅いため慣れないと違和感があるが、押し込んでいる感じはあるので、イメージしていたよりは使いやすい。個人的にはスペースキーがもう少し大きいとより使いやすくなると思ったが、打鍵感はなかなかよく、慣れればそれなりに快適にメールや文書を作成することが可能だ。
タッチパッドは大きめで精度も高く、手書き文字も入力しやすかった。また表面にガラスカバーが使われているため汚れに強いのが嬉しい。なお、タッチパッドの右上に小さな四角い段差があるが、この部分には指紋センサーが内蔵されている。もちろん、Windows Helloの指紋認識を使ったサインインにも使用することができる。パスコードを入力しなくても指1本でサインインできるのはやはり便利だ。個人的にはタッチパッド内に指紋センサーが配置されているためカーソル操作時などにセンサー部の段差に指がかかってしまうのが若干気になったが、これは慣れの問題だろう。
インタフェースはUSB3.1(Type-C)とマイクロフォン/ヘッドホン・コンボ・ジャックのみ。USB Type-C対応の周辺機器は着実に増えてはいるが、まだまだ一般的とは言えず、せめて1基だけでも標準タイプのUSBポートがあればより使いやすくなったのではと少々残念に思った。
もっとも、製品にはASUSミニドックと呼ばれる、充電用のUSB 3.1(Type-C)とUSB 3.0(Type-A)、HDMIポートを拡張できるアダプターが同梱されているので、実用面で問題になることは少ないだろう。
なお、本機のUSBポートはQuick Chargeに対応しており、本体に繋いだスマートフォンなどのデバイスをUSB経由で急速充電することができる。バッテリ駆動時も急速充電は有効だが、バッテリ残量が一定以下のレベルになった時に自動でQuick Chargeを停止するよう設定できるので、利用シーンに合わせて調整しておくといいだろう。
このほか本体にはASUSとオーディオブランドのHarman Kardonの共同開発によるサウンドシステムが搭載されており、上質なサウンドを楽しむことが可能だ。