では実際に、どんな使い方ができるのだろうか? 岩佐氏は、次のような利用シーンを提案した。

例えば平日は毎朝7時にベッドルームの天井にヒーリングムービーを投影する。目覚まし代わりに癒やしの音楽も流れる。8時にはリビングの壁にニュースを投影。利用者は意識せず、毎朝最新のニュースを目にできるというわけだ。

後頭部にあたる部分の様子。HDCP対応のHDMI端子、給電対応のUSB端子が確認できる。ChromecastやMiracastなどのワイヤレス映像転送機器との連携も可能

ダメと言われるとやりたくなっちゃう

API公開は現在、前向きに検討中とのこと。利用できるコンテンツも充実させていく。なお屋内用のため、防水防塵はサポートしていない。お掃除機能も非搭載。また、名前を呼んでも反応はしない。ただこれについては、今後のバージョンアップで対応させることも可能だという。最大2個まで専用の充電池を内蔵できる仕様。通常使用なら、満充電で4時間以上の長時間電池駆動ができる。

利用できるコンテンツは今後、拡大予定。アメリカで展示会を開催すると必ず聞かれるという「お掃除機能」については、残念ながら搭載していない

岩佐氏は「会社を立ち上げてから9年。これまでベテランの技術者などから、スタートアップがやれることではない、大変だからやめた方が良い、と言われるようなことをやり続けてきた。ダメ、と言われるとやりたくなっちゃう性分。でもスタートアップだから作れない、という固定概念から入ったら良いものはつくれない。ダメでも良いからやってみろ、を繰り返してきたら面白いアウトプットが出せるようになってきた。今後も、世の中をアッと言わせる製品を提供していきたい」と語っていた。