新生・湖池屋の巻き返し策
新生・湖池屋ブランドのトップを切って発売されるのが、日本産ジャガイモを100%使用し、のりや和牛、だし、松茸といった和の食材を活かした「KOIKEYA PRIDE POTATO」だ。ラインナップは「秘伝濃厚のり塩」「松茸香る極みだし塩」「魅惑の炙り和牛」の3種類。素材はもちろん、皮の向き方や厚み、揚げ方などの点に気を使うこだわりが見えるものとなった。これまでのポップで親しみやすいコイケヤのイメージから一転、高級志向に転じた商品である。
商品コンセプトの背景にあるのが、年代ごとのポテトチップスやスナック菓子の喫食傾向だ。湖池屋によると、ポテトチップスやスナック菓子の喫食率は10代をピークに20代でいったん落ち込み、30~40代で再び上がるものの、また年齢とともに落ち込んでいくという。加えて日本の少子高齢化により、今後、人口において従来のメインターゲットとなる10代の割合が減少し、高齢人口のウエイトが高まっていく。そんな状況において、今後求められるのは上の年齢層をターゲットとした、大人に評価されるポテトチップスやスナック菓子だ。
また同社では新生・湖池屋のスタートにともない、日本産の材料にこだわって素材の美味さを生かし、なおかつ現代の消費者に求められる価値に合った商品開発を行う「湖池屋品質」を掲げている。さらに大人向けの味として日本の食文化に着目。湖池屋品質とあわせて反映した商品が、KOIKEYA PRIDE POTATOというわけだ。
いかに新生・湖池屋は脱コモディティ化を目指していくか
KOIKEYA PRIDE POTATOでは大人向け・高級路線を打ち出しているが、湖池屋では他にも今後の需要予想として出した「健康」「女性」「食シーン」「容器」というキーワードに基づいた商品開発を行っていくという。
例えば2月には健康志向の商品として「乳酸菌ポリンキー」を発売する。この商品は、コイケヤ商品としておなじみのポリンキー1粒につき、3億個の乳酸菌をプラスしている。そのため、1袋でヨーグルト200g相当の乳酸菌が摂取できるのだ。