ワークショップでは主にカメラの進化について

屋内のワークショップでは、主にカメラの進化について説明があった。Phantom 4 Proは1インチCMOSセンサーで20メガピクセルの静止画、および4K/60p動画に対応する。加えて、1/2000秒のシャッタースピードまではメカシャッターで対応するため、動画の画質が向上した。レンズは24mm相当の7群8枚レンズを新設計しており、周辺部まで高い解像力を実現している。

DJI JAPAN 映像ディレクター 熊田雄俊氏

DJI JAPAN パイロット 中村佳晴氏

Phantom 4 Proのカメラは、撮像素子が1インチCMOSセンサーになり、20メガピクセルの静止画も毎秒14枚で撮影可能。4K/60p動画も撮影できる

専用設計のレンズは中心部だけでなく、周辺部まで高い解像度

前製品との比較。ロゴのクッキリ具合に注目

解像度の高さは、画像を拡大すると偶然写り込んだ2人がいるとわかるほど

Phantom 4 Proのスペック表。exFATに対応したことで、記録サイズの上限が撤廃された

Inspire 2は、CINECODE 2.0と呼ぶ処理装置を内蔵。5.2K動画だけでなく、20メガピクセルの静止画を20fpsで連写可能となった。また従来は、高画質を得るためにCinema DNGを使っていたため、データ量が多くて撮影後のデータコピーだけで大変だった。しかし、ProResをサポートしたことで、データ量と画質のバランスが良くなった(ただしライセンスを別途購入する必要あり)。H.264/H.265の出力も可能で、コーデックによって作業のワークフローを選べるようになったのが、Inspire 2の魅力だ。

カメラは二種類用意される。先のCinema DNG/ProResに対応するのが「X5S」で、マイクロフォーサーズ規格を採用。20メガピクセルで公称10種類の交換レンズに対応する。もうひとつの「X4S」は1インチセンサーで、Phantom 4 Proとほぼ同じだという。

バッテリーは2本を使用し、X5Sを使用時で25分ほどのフライト。また、極寒時にはバッテリーを自己発熱させるモードによって、-20度からの動作が可能だ。これによるフライト時間の減少は1分~2分程度だという。

Inspire 2は処理エンジンがCINECORE 2.0に進化。5.2K動画に対応し、20メガピクセルの静止画も毎秒20枚で連写可能

上位のX5Sカメラでは、Cinema CNGとProResに対応。それなりに高品質な映像を小さなファイルサイズで実現する

フォーマットが3種類に増えたことで、ワークフローの選択肢も拡大。Fast SSDは6Gbpsの転送速度で、USB 3.0のほかThunderBoltにも対応。ロケ後のファイルコピー時間短縮に貢献

X5Sカメラはマイクロフォーサーズ。広いISO範囲と対応コーデックの多さ、対応レンズの種類が魅力だ

X4Sは1インチ素子を使用しており、24mm固定。基本的にPhantom 4 Proと同じだそうだ

撮影時間に違いが出るものの、Inspire 2のメインカメラはX5Sになりそうだ

Inspire 2のスペック表。バッテリーは2つ同時に使うがフェイルセーフ機能がある。動作温度は表が間違っており、実際には-20度で動く

登場予定のアクセサリー類。ProRes/Cinema DNGのロゴがあるのはオプションだから

Inspire 2付属のバッテリーチャージャー。4つ同時にバッテリーを接続し、2つずつ充電する