ベンチマークで性能をチェック
ここからはベンチマークで性能をチェックしていこう。今回の試用機は、2コア4スレッドのIntel Core i7-6500U(定格2.5GHz、最大3.1GHz)に8GBのDDR4-2133メモリ、192GBのSATA SSDという構成だ。ThinkPad X260としては、最大に近いスペックといえる。なお、液晶はIPS液晶の1,366×768ドットだったので、フルHD解像度でのベンチマークは実行していない。
まずは、PCの総合的なパフォーマンスを見る「PCMark 8 Home accelerated 3.0」は3284とCore i7-6500U搭載のノートパソコンとしては一般的なスコアだ。次はCPUの性能を見る「CINEBENCH R15」。CPUのスコアは315とCore i7-6500Uを搭載するノートパソコンとしては十分に高く、これなら文書作成やウェブブラウジングで不満を感じることはないだろう。
次にストレージの速度を測る「CrystalDiskMark 5.2.0」を実行した。SATA接続のSSDとしてリードは一般的。ただ、ライトはそれほど高くはないという結果だ。それでもノートPCで搭載される一般的な2.5インチHDDよりは十分に高速。実際にアプリの起動などでストレスを感じることはほとんどなかった。なお、原稿執筆時点では試用機に搭載されていた192GBのSATA SSDは選択できなくなっているため、あくまで参考値としてほしい。
このほか、3D性能を測る3DMarkでは、DX12対応の高性能PC向け「Time Spy」が261、ハイエンドPC向け「Fire Strike」が706、ミドルレンジPC向け「Sky Diver」が3120、ノートパソコンやホームPC向けの「Cloud Gate」が5003、モバイルデバイス向け「Ice Storm Extreme」が34871、「Ice Storm」が49699という結果になった。合わせてドラゴンクエストX ベンチマークソフトでも計測している。
3DMarkの結果 | |
Ice Storm | 49699 |
---|---|
Ice Storm Extreme | 34871 |
Cloud Gate | 5003 |
Sky Diver | 3120 |
Fire Strike | 706 |
Time Spy | 261 |
ドラゴンクエストX ベンチマークソフト スコア | |||
グラフィックス設定 | 解像度 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
低品質 | 1280x720 | 7881 | とても快適 |
標準品質 | 1280x720 | 6540 | 快適 |
最高品質 | 1280x720 | 5645 | 快適 |
結果を見ると、最新のゲームタイトルを高解像度でプレイにするには厳しいが、オンラインゲームを標準解像度でプレイするなら十分なスコアといえる。内蔵GPUは世代が上がるごとに性能がアップしており、ゲームはたまに遊ぶ程度というライトゲーマーのニーズにも応えられるようになっているのはうれしいところ。
豊富なラインナップで文句無しの使いやすさ
ラインナップや選べるパーツが豊富な点も大きな強みだ。CPUはCore i3-6100U、Core i5-6200U、Core i7-6500Uなど5種類が用意され、メモリも4/8/16GBの3種類から選べる。先述したほうに液晶も3種類、ストレージでは500GBのHDDや500GB+8GB NANDのSSHD、512GBのSSDなど6種類もある。このほか、内蔵カメラや指紋センサーの有無、バッテリーの種類などモバイルノートながら、ニーズや予算に合わせて柔軟に対応できる。
決して薄くて軽いモバイルノートではないが、12.5型液晶の本体はコンパクトで携帯性を確保しながら、使いやすいキーボードやトラックポイント、タッチパッドの存在でいつでもどこでもクオリティの高い作業環境を実現できる。十分なマシンパワーに加えて、DisplayPortやHDMI出力もあるので、自宅では大画面ディスプレイと接続してデスクトップPCのように使うのもいいだろう。
今回の構成では、約20万円とやや高価になってしまうが、クーポンなどを利用することでCore i3-6100U搭載モデルなら10万円以下になることもある。モバイルノートでも性能や使いやすさに妥協したくないという人にはピッタリの1台。ぜひともチェックしてほしい。
詳細スペック | |
製品名 | ThinkPad X260 |
---|---|
CPU | Intel Core i7-6200U (2.3GHz) |
メモリ | DDR4-2133MHz 8GB |
ストレージ | 192GB SATA SSD |
グラフィックス | Intel HD Graphics 520(CPU内蔵) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 12.5型ワイド(1,366×768ドット) |
通信機能 | ギガビット対応有線LAN、IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth v4.1 |
インタフェース | USB 3.0×3(うち1基はPowered USB)、HDMI、MiniDisplayPort、4 in 1メディアカードリーダー、マイク/ヘッドホン・コンボ・ジャックなど |
OS | Windows 10 Home 64bit |
本体サイズ/重量 | W305×D208.5×H19.9~20.3mm/約1.43kg |