レノボ・ジャパンが、2-in-1タブレット「YOGA BOOK」を10月中旬から出荷開始した。10.1型フルHD解像度液晶を搭載し、薄さ9.6mm、重さ690gを実現。このクラスでは世界最薄、最軽量の2-in-1コンピュータデバイスとなる、レノボ渾身の新製品だ。
画面が360度回転し、ブラウザ、ウォッチ、クリエイト、タイプの4つのモードに切り替わるレノボ得意の「YOGAスタイル」を継承。柔軟な使い方が可能で、会議メモなどの生産性作業や、デザインなどのクリエイティビティワークにまでタブレットの用途を広げることができるという。
最大の特徴は、Haloキーボードだ。凹凸がなく、LEDで浮かび上がったキーボードとして利用できるだけでなく、キーボードの表示を消して、ペンタブレットとしても利用できる。
日本での発表会見にあわせて来日したレノボ・グループ グローバル本社 Android & ChromeコンピューティングマーケティングディレクターのAnjana Srinivasan氏に、YOGA BOOKの開発秘話、そして、そのこだわりを尋ねてみた。
起点はタブレット市場への危機感
YOGA BOOKは、今年(2016年)9月にドイツ・ベルリンで開催された「IFA 2016」にあわせて発表され、注目を集めた製品だ。
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レノボ・グループ グローバル本社 Android & ChromeコンピューティングマーケティングディレクターのAnjana Srinivasan氏は、「YOGA BOOKは、3年前から開発に着手。ようやく製品化できたものである」と切り出す。
その背景には、2010年頃から注目されはじめたタブレット市場がある。Srinivasan氏は、2012年には前年比400%増の大幅な成長を遂げ、その後も市場全体で2桁増の高い成長率を維持してきたと話す。
しかし、その中で発売されている製品を見てみると「既存のタブレットのレプリカのような製品ばかり」だった。「しかも、何かを視聴する、何かを読むということが使い方の中心。そのままでは、タブレット市場全体の成長も止まると考えた」と、タブレット市場への危機感が、開発の背景にあったことを明かす。
Srinivasan氏がこうした話題から切り出すように、YOGA BOOKの開発は、PCを起点として開発されたものではなく、タブレットを起点に開発が始まったものだ。「他社のタブレットで提供されていないものはなにか。それを提供していかなくてはならない。そこにフォーカスしたのがYOGA BOOK」と位置づける。