Changzhu氏によれば、ユーザーがスマートフォンで重視する項目は、外観・手触り、バッテリー持続時間、カメラ機能、速度を含む通信周りの機能、音質などのオーディオ機能の5点だという。この5点を考慮して、リソースを優先的に配分して開発を行う方針だ。

こうした中で、iPhoneやGalaxyが耐水/防水性能を搭載してきており、グローバルでのニーズが高まっていることをうかがわせる。Huawei自身は、「Ascend D2」で過去に防水対応を実現したことがあり、「防水の技術は持っている」(Changzhu氏)。ただ、国によって消費者のニーズが異なる点、本体の構造、サイズ、コストといった面で防水端末がなくなった、と明かす。とはいえ、2大巨頭の耐水/防水対応によって、「これからはハイエンドモデル、特にフラッグシップモデルには防水を導入したいと考えている」とChangzhu氏は漏らした。

HUAWEI P9を始め、急激に画質が向上した同社のカメラだが、Changzhu氏は「これからまだ発展できる領域」という見解を示す。2014年に2つのカメラを搭載したモデルを投入。今年に入って初めてフラッグシップのHUAWEI P9にデュアルカメラを採用した。iPhoneも今回の新モデルでデュアルカメラを装備して追随してきたが、P9では同じ画角のレンズを採用し、一方はカラーセンサー、もう一方はモノクロセンサーを使うことで画質を向上させることを狙っている。2つのレンズを使うことで距離測定を行って絞りをシミュレートするなどの特殊効果も可能になるほか、モノクロセンサーによってモノクロ写真が撮影できる点もポイントだろう。

HUAWEI P9について質問に答えるChangzhu氏

Changzhu氏は、「デュアルレンズは重要な機能として継続していきたい」とコメント。2つのカメラがあることで、3Dスキャニングとモデリングも可能になるとして、今後VR/ARの分野にも活用できるという思惑を覗かせた。

さらにHUAWEI P9では、ドイツの名門カメラメーカー・ライカとの協業を実現。モバイル向けレンズで初めてライカ銘の「SUMMARIT H 1:2.2/27 ASPH」が搭載された。パナソニックもデジタルカメラ向けにライカ認定のレンズを開発しているが、この認定は非常に厳しいことで知られており、一定の品質を確保することが求められる。Changzhu氏はこのライカレンズの開発の苦労も述懐する。

深センのHuawei直営店で販売されていたブルーカラーのHUAWEI P9。日本未発売のカラー