共通の課題を抱えるトヨタとロッテ

「プリウスの滑らかな走りを何か身近なモノで表現できないかと考えました。ガムは食感(つまりは感覚の部分)が大事という点がクルマと似ているので、ロッテさんに相談に行ったところ、先方から『若者のガム離れ』という言葉を聞いて、若者のクルマ離れと似たような状況だと、親近感が湧きました。ブルーボトルコーヒーさんは、スタッフを通じてアプローチしました。もともと若い人にも人気のショップで、スタッフの方にもこちらの企画にご賛同いただいたので、すんなり進めることができました」。

“プリウス試乗味”のガム(画像左)とコーヒー。ガムのパッケージも豊富に用意した

SNS上で話題が拡散されるなど、いずれもかなりの効果があった。とくにガムは販売店でもらえたこともあって、販売店への問い合わせが急に増えたという。ガムで人が動くという事実は、さらに楽しい企画を考えていこうという前向きな気持ちにつながったそうだ。

渋谷区観光協会とのコラボレーションイベントなど、それ以外のメニューも独創的だった今回のプロモーション。展開は10月中旬までとなっており、現在は次の企画を考えている最中だという。年末にはプリウスPHVが発売予定なので、それに合わせた新しい展開があるかもしれない。テレビCMに比べると予算も限られており、そのぶん頭を使う仕事だというが、ぜひ今後もクルマに負けない攻めのプロモーションを打ち出してほしい。