耳と頭のかたちに対して柔軟に追従するイヤーパッドを採用した

メタル素材のヘッドバンド。軽くしなやかな装着感を実現する

新機能その2が、NC機能をオンにしながら音楽を聴いている時にも外の音が取り込める「アンビエントサウンドモード」だ。NCヘッドホンは便利だけど、屋外で使っているときに、外音が遮断されすぎて車の音が聞こえないなど、怖い思いをしたことはないだろうか。MDR-1000Xに新設されたこのモードは、NC機能使用時の安全性にも目を向けたことで誕生した。左イヤーカップ側面の「Ambient Sound」ボタンを押すと起動して、周囲の音をまんべんなく取り込む「Normal」と、人の声を中心にピックアップする「Voice」の2つのモードが選べる。

実際に外で使ってみると、車や歩行者が近づいてくる音がよく聞こえる。電車に座って音楽を聴くときにはNC機能をフルに使い、街を歩くときにはアンビエントサウンドモードをオンにすれば、安全に活用できるシーンが広がる。

右イヤーカップの表側は、静電容量方式のタッチセンサーリモコンになっている。ワイヤレスヘッドホンには、音楽再生やハンズフリー通話がコントロールできるリモコンを備えている製品も多くあるが、本機は指先でイヤーカップをなぞるようにして操作できるのが魅力だ。

さらにイヤーカップを手のひらで覆い隠すようにタッチすると、触れている間だけ外の音が聴ける「クイックアテンション」機能が立ち上がる。ヘッドホンを外さなくても、とっさの会話ができたり、駅のアナウンスに注意が向けられるのでとても便利だ。本体のボタンを探して押さなくても、さっと自然な動作で切り替わるのがいい。クイックアテンションのおかげで、NC機能を使う機会が増えそうだ。

右のイヤーカップを手で覆い隠すように触れるとクイックアテンション機能が起動。周りの音がモニターできる