ポメラ史上初のWi-Fi機能を搭載

DM200で特に注目されたのがWi-Fi機能の搭載だ。Wi-Fi機能でできるのは、DM200とiOS端末(およびMac)で相互に文章が編集できるようになる「ポメラSync」。そして、クラウドストレージやメールアカウントにテキスト送信ができる「アップロード」の2つだ。

iPhoneやMacなどが搭載するアプリ「メモ帳」は、Gmailとの同期が可能なのだが、「ポメラSync」機能は、DM200で書いたテキストを、この「メモ帳」に同期させることが可能だ。DM200で入力した文章をiPhoneやMacで追加入力・編集したり、iPhoneやMacでメモ帳に入力した文章の続きをDM200で入力したりといった作業ができる。

DM200で入力した文章を「ポメラSync」で隣のiPadと同期させたところ。iPad上で文章を編集後、DM200でポメラSyncを使えば、DM200に編集後の文章を同期できる

「アップロード」では、Evernoteなどのクラウドストレージにテキストデータをメールでアップロード可能。アカウント情報を設定することで、メール送信もできる(メール受信は不可)。さらに、メールを用いたデータ受信に対応したプリンタから、DM200で書いた文章を印刷することも可能だ。

ちなみに、DM200のWi-Fi機能は、「ポメラSync」と「アップロード」を使用する時のみ有効になる。常時接続にしないことで、バッテリの消費を抑えているそうだ。

「アップロード」機能では、DM200で作成した文章をクラウドへ保存したり、メール送信が可能。また、プリンタのダイレクトプリント機能を利用して(対応プリンタが必要)、直接印刷することもできる

以前から備える便利機能もパワーアップ

従来モデルからの機能もパワーアップ。前機種DM100には、スマートフォン用アプリ「pomera QR code reader」と使って、編集中のテキストをDM100側でQRコード化して読み取る機能があった(スマートフォンに編集中のテキストを転送)。最大で全角4,800文字まで読み取れたのだが、DM200は、読み取り文字数が最大50,000字まで増えている(複数のQRコードに分割する必要があるが、これはQRコードの規格による制限)。

メニューから「QRコード」を選択すると、DM200の画面にQRコードが表示される。これを「pomera QR code reader」で撮影することで、入力していた文章を素早くスマートフォンに表示させられる

また、以前からの辞書機能も継続して採用。従来は「明鏡国語辞典MX」「ジーニアス英和辞典MX」「ジーニアス和英辞典MX」を搭載していたが、DM200はさらに「角川類語新辞典.S」が加わった。Bluetooth機能も引き続き備え、DM200をBluetoothキーボードとして利用し、スマートフォンやタブレットで文字入力が行える。

文章内の文字を選択して「電子辞書」を選択すると、国語や和英などの辞書を引ける。Fnキー、Ctrl+Fnキー、Alt+Fnキー、Shift+Fnキーに任意の機能を割り当てるショートカットキー機能に辞書を登録することもできる