PC組み立ての様子

さてここからは、子ども向けの組み立て教室「レッツノート工房」と比べ「難易度は2~3割増し」というPanasonic Store工房での組み立て作業を見ていこう。組み立てるモデルはもちろん、参加者が購入した20周年記念モデル(10.1型2-in-1 PC「RZ5」シリーズ)。

部品点数は37種類、60点(レッツノート工房では24種類50点)。フレキの接合箇所は子ども向けが4点のところ6点、コネクタ挿入カ所は子ども向けが4点のところ5点に。当日参考にする組み立て解説資料は子ども向けが28ページのところ、なんと45ページの大増量となっていた。

一般的なPC組み立て体験は、時間の制限もあり、ある程度パーツが組まれた状態で参加者がいわば"最後の仕上げ"をすることも多い。しかし今回のPanasonic Store工房では、組み立てのほぼ全作業をユーザーが体験。休憩をはさみ150分という時間がとられていた。難しそうだなあ……と不安も感じつつ、今回筆者も組み立て体験に参加してみた。

20周年モデルでは、天板やキーボード色が選択できる。本体色がブラックのためか、イベント参加者の多くは標準色を選択したが、サンダーブルーやライジングレッド、フローラピンク、タンジェリンオレンジといったカラーも選ばれていた。また、キーボードについても、半数が標準のブラックを選択。ドラジェブルーやライジングレッド、シトラスグリーンなどのキーボードも選ばれていた。Officeは半数が搭載。OSは16名がWindows 10 Pro、3名がWindows 7を選択していた

PC組み立てのために用意された全部品。20周年記念シール付きのエプロン(右下)を着て作業する

使用部品は37種類、60点。本体に取り付ける「材料」と「ねじ」に分かれている

試用工具は0番ビット用プラスドライバー、1番ビット用プラスドライバー、ピンセットの3種類

喜々としてアースバンドを装着する筆者。作業の邪魔にならないよう利き手と反対の手に付ける

メイン基板をトップケースに配置する

DCコネクタをトップケースにはめ込む

電源スイッチことパワースイッチノブをケースに取り付ける

0番ネジ(精密機器用ネジ)で基板をトップケースに固定。初めて工具を使いネジを締める一番最初の作業で、ネジを締める場所が間違っていたとは、このとき夢にも思わなかった筆者である……

ファンやヒートシンクもネジで基板に固定していく

SSDモジュールを取り付け。切り欠きに合わせ、20度の角度でしっかり差し込む

手で押さえながらSSDモジュールを固定する

SSDモジュールの上からクッション性のシートを貼り付ける

WWANモジュールを取り付け。これも切り欠きを合わせ、20度の角度で差し込む

WWANモジュールもネジで固定

トップケースの剥離紙を剥がし、フレキシブル基板(フレキ)をトップケースに貼り付ける

フレキが長めなので、余りを端に寄せていく

VGA基板にフレキを接続。差し込んだ後はコネクタをロックする(カチッという"差し込んだ感"がなく、コネクタも細いため力加減が難しいポイントだった)

スピーカーケーブルをVGA基板に装着。ケーブルの配線も整える

折りグセに沿って、さらにフレキを貼り付けていく

USB基板にフレキを接続し、トップケースに取り付ける

スイッチ基板にフレキを取り付け、固定用のシールを貼る

トップケースと方向を合わせてスイッチ基板を取り付け、ネジで固定

ファンの近くにクッションを貼り付ける。カメラケーブルを処理するためのもの

コインバッテリをトップケースに固定して、そのケーブルもフレキの上にテープで固定する

VGA基板、USB基板に取り付けたフレキが抜けないよう、シートで押さえる。基板の高さが違うため、シートは段差をつけた立体的な形状だ

担当のスタッフさんに手助けされつつ、ヒィヒィ言いながら組んでいる筆者

LCDユニットをトップケースに取り付け。ケースにLCDのヒンジを上からかぶせるようにして金具を合わせる

1番ドライバーでLCDユニットをトップケースに固定(ヒンジをネジ留め)

WWANユニットのフラットケーブルをマザーボードに接続。ユニット自体もトップケースに固定する

難所のひとつ、WWANケーブルの取り付け。"取り付け感"がまったくない上、数ミリの小ささでかなり難しい(力を入れ過ぎると中の端子が折れることも)

アンテナが外れないよう、テープを上から貼り付ける

カメラケーブルを基板に接続

カメラケーブルは一番太く、シート2枚でケーブルを処理する

ケーブルの抜け防止のため、導電クッションを貼り付け

LCDケーブルを接続し、抜け防止シートを装着

WLANアンテナを基板に接続。WWANと同じく極小のパーツで、これもなかなか接続できず

苦戦している筆者を激励するパナソニック ITプロダクツ事業部プロダクトセンター所長の清水実氏

WLANアンテナ抜け防止のためシートを貼り付ける

作業もいよいよ大詰め。キーボード、タッチパッドのケーブルを接続し、こちらも上からシートを貼る

他のケーブルにも抜け止めシートを貼り付け、ケーブル位置も整えていく

WANスイッチを取り付け。電源スイッチと同じ要領だ

ここで内部は完成。ケーブルを挟まないようにボトムケースをかぶせる

ボトムケースのネジ留めは17カ所。せっせとすすめていくが……

1カ所、ネジが入らないところが発生!!(赤矢印部分。別のネジが内部で締まってしまっている)

これが正しい状態。一番最初、基板をトップケースに留めるネジ締め位置を間違えていた

ボトムケースを外し、慌ててやり直す筆者

気を取り直してバッテリを装着。これで組み立て作業は一段落だ

参加者全員で一斉に電源を入れる。果たして……

無事に起動!! よ、良かった!

参加者の一人は、「組立中は、(フレキを接続したコネクタのツメを入れる時など)部品をバキッと壊さないか不安だったが、楽しかった」とコメント。また「自分で組み立てると思い入れが違う」と話した参加者もいた。なお、組み立てたPCは出荷用の検査を経てから参加者に後日発送される。