肝心のLiquid Jade Primo本体だが、プロセッサにQualcommの「Snapdragon 808」(CPU部は2.0GHz×2+1.4GHz×4の計6コア構成)を採用し、メインメモリは3GB、内蔵ストレージは32GBを備えている。日本で販売されているWindows 10 Mobileスマートフォンの中では、ハイスペックの部類だ。
1年落ちとはいえ上位プロセッサのSnapdragon 808を採用したパフォーマンスの高さは、これまで登場してきた多くのWindows 10 Mobile端末を確実に上回る(中位プロセッサのSnapdragon 6xx系を搭載する端末が多い)。メインメモリとして3GBを搭載した効果も高く、少々重めのゲームなども快適に動作した。
本体のデザインは、日本エイサーがこれまで日本市場に投入してきたAndroidスマートフォン「Liquid」シリーズを踏襲している。曲面を多用し、持ちやすさを考慮した外観デザインだ。
これまでのモデルとは異なり、ボディは金属製となっている。販売価格からして当然といえば当然なのだが、高級感と質感を持たせている。サイズ的には5.5型スマートフォンとして平均的であり、持ちにくさはない。ただし金属ボディということもあり、本体自体の重さは150g程度だが、持ったときに多少の重みを感じるのではないだろうか。
外部接続端子はUSB Type-C(USB 3.1準拠)で、DisplayPort出力を兼ね、急速充電にも対応している。
SIMはnanoSIM×2枚のデュアルスロット仕様だが、LTE/W-CDMAで待ち受けできるのはいずれか片方となり、スロット2はmicroSDと排他だ。無線LAN(Wi-Fi)はIEEE802.11a/ac/b/g/nに準拠する。IEEE 802.11acはMIMO(2×2)に対応しており、最大867Mbps(理論値)の通信が可能だ。
カメラ機能に目を向けると、リアカメラはソニー製の2,100万画素センサー、インカメラは約800万画素のセンサーを採用している。こちらも非常にハイスペックだ。「Windows 10 Mobileの中でも高性能なカメラを目指して開発した」というAcerのこだわりが感じられる。ただ、法人向けと位置づけられた製品に、ここまでのカメラ性能が必要なのかは疑問が残るところだ。
同梱セットには、本体用のフリップカバーも付属している。最近のAndroidスマートフォン向け製品にあるような、時間などを表示する窓は空いておらず、フリップを開くと画面が点灯する仕様だ。背面には「acer」のロゴがプリントされている。そのほかの同梱品は、USB 3.0 Type-Cケーブル、充電器、イヤホンと交換用イヤーパッドだ。