一方で、Windows 10 Mobile搭載スマートフォンについても、マイクロソフト、NTTドコモ、ダイワボウ情報システムとの連携によって、スピード感を持って、市場開拓に取り組む考えを示した。

「発展」の事業カテゴリーに位置づけるロボットの受託生産をはじめとするEMS事業においても、前年度の方針を継続。「VAIOの強みを生かせる様々なジャンルの事業を受託」、「お客様のニーズにあわせた形態で、部分的にも技術/施設を提供可能」、「第3のコア事業に結びつく受託事業の請負」に取り組むという。

「製造だけ、あるいは技術だけといった部分的な受託も想定している。テラダ・ミュージック・スコアの2画面電子ペーパー楽譜専用端末のGVIDOは、試作だけを手伝うビジネスであり、今後の量産についてはこれから検討していくことになる。ここには、VAIO Zのヒンジ技術が使われている。こうした受託も増えていくことになる」(大田社長)と説明した。

Windows 10 Mobile搭載スマートフォン市場の開拓

2015年に開始したEMS事業

第3のコア事業は「今年度最大の目標」

さらに、第3のコア事業の立ち上げについては、VAIOのものづくり能力をベースとし、ジョイントベンチャーも視野に入れて、開発および事業化に向けた投資を行う姿勢をみせた。

「第3のコア事業」の構想

大田社長は、「第3のコア事業の立ち上げは、今年度の最大の目標である」としたが、「具体的な内容については、現在審議中であり、詳細は言えない。だが、PCやスマホ、EMS事業と同様に、VAIOの伝統的な強みが生かせるものであり、法人向けPC事業やEMS事業による顧客接点も貢献する。企画から販売まで一貫して行う事業にしたい。受託ではなく、主体的に関与していくものになる。今年度中には具体的内容について発表したい」と語るにとどめた。

PCやスマホ以外のVAIOブランドの使用については、ソニーとの協議も必要であり、そうした案件が発生した場合には、その都度検討していくことになるという。