一歩先行く満足感が得られるフルサイズ機
PENTAXが手がけた初のデジタル一眼レフカメラにして600万画素のフルサイズ撮像素子搭載機だった幻の「K-1」。それが2000年のフォトキナに参考出品されてから、時を経ること16年。形やスペックを変えながらもついにデビューを果たした最新のK-1は、ライバル製品に一歩も引けを取らない機能と性能を持っていることが今回の撮影で確認できた。
いや、それどころか、動体補正機能が加わって進化を遂げた超解像技術「リアル・レゾリューション・システム」や、内蔵のGPSと電子コンパスにより、赤道儀なしで天体追尾撮影が行えるアストロトレーサーなど、PENTAXならではの魅力的な撮影機能も多く、画質の良さを考えても「カメラとしての満足感はライバル社製品の一歩先を行く」といっていい。
それゆえ、その性能を十分に引き出せるレンズや外部フラッシュなど、周辺環境の物足りなさが気になってしまうのも事実。ただ、PENTAX公式のレンズロードマップを見る限り、2017年以降は広角系や大口径単焦点レンズも次第に充実してくると予想される。まだ先の話ではあるが、K-1で写真生活を楽しみながら、その日が来るのを首を長くして待とうではないか。なぁに、毎月コツコツとレンズ貯金をしていれば、目標額に達する前に来年になっちゃいますよ。
PENTAXの一眼レフは、最後に撮影した1コマをメモリにキャッシュするので、JPEGで撮影していても、気に入った写真は「AE-L」ボタンを押すことでRAW保存できる。この写真は、カメラ内RAWでカスタムイメージを「クロスプロセス」に変更した例だ (これも大人の事情で原寸画像は掲載できません) |
リミテッドを名乗るだけあり、そのサイズからは想像できない描写力を持つFA43mmF1.9 Limited。K-1との組み合わせは、画角的にも標準レンズとして非常に使いやすい。絞り優先AE (F9 1/125秒) ISO200 WB:オート レンズ:FA43mmF1.9 Limited |
K-1側の設定で露出や色ノリを好みに調整して、USERモードのひとつに記憶させておくと、このレンズの美味しい部分を味わえる。絞り優先AE (F9 1/60秒) ISO400 WB:オート レンズ:FA43mmF1.9 Limited |