WWDC16のステージでは、Macで閲覧している映画のチケット販売ウェブサイトFantangoでの購入に、iPhoneに設定してあるApple Payを利用する、というデモが披露された。
オンラインショッピングサイトは、Apple Payを受け付けるために、専用の決済ボタンを配置する必要があるが、ユーザー体験や高いセキュリティを提供できるようになる。おそらく、店舗側の手数料負担は追加では発生しないだろう |
まず、ショッピングサイト側は、これまでの購入ボタンに加えて、黒い「Buy with Apple Pay」(「Apple」はリンゴマーク)をサイトに配置する必要がある。ユーザーがこのボタンを押すと、Safari上に決済に関する明細が表示され、デバイスでの認証を行うよう促される。
iPhoneには、ウェブサイト名と決済金額が表示され、指紋認証を行うよう促される。ユーザーがTouch IDで指紋を認証すれば、決済完了となる。
これまでMacのSafariにはクレジットカード番号を記憶させておく機能があったが、自分のコンピュータであっても、ログインした状態で他のだれかが操作すれば、勝手にオンラインサイトでの買い物ができてしまっていた。
Apple Payの支払いボタンをMac側でSafariでクリックすると、同じApple IDでApple Payが設定されているデバイスで、Apple Pay決済画面が立ち上がり、iPhoneの場合、指紋認証をすませると、Macでも決済が完了する |
Apple Payでの決済時には、Mac側にはカード番号やトークンを(現段階では)持たせないことから、本人と自分のiPhoneがMacの近くにあり、指紋が認証された時だけ、Apple Payでの決済ができる仕組みだ。
米国では最も有力なオンラインショッピングの決済サービスであるStripeは、いち早くApple Pay on the Webの情報提供を開始している。すでにアプリ内でのApple Payサポートを実現しており、購買のコンバージョンレートが2.5倍に向上するメリットを紹介していた。