そして、ネイトロボティクスのロボット掃除機の大きな特徴のひとつが、Dシェイプデザインの採用である。
三方が直線、後方部分が円形というユニークなデザインを採用したことにより、ホコリがたまりやすい部屋の壁ぎわや隅の掃除も得意。後方部を円形としたことで、コーナーでの回転時や、障害物をよける際にぶつかりにくく、家具が多い部屋のなかでも移動しやすい。また、本体前方には、業界最大クラスとなる276mmの幅を持ったワイドブラシを配置している。
日本におけるキャッチフレーズは、「スミまで、キレイ」。竹田社長は、「もっとも自信を持って強調できる部分が、隅まできれいに吸い取ることができる性能だ」と胸を張る。
また、微細な花粉やハウスダストなど0.3μmの微粒子も吸着するアレルゲンカット高性能フィルターなども搭載。フローリングやカーペット、タイルなどのほか、日本の特有の畳の掃除にも威力を発揮する。掃除しない場所を磁気テープで指定するといった使い方も可能だ。
ユーザーレビューが好循環を呼ぶ
上位モデル「Botvac D8500」の実売価格は税込69,660円。6月1日より、これまでの86,180円から値下げした。
「米国ではアマゾンを中心に販売数が急増している。人気を博したきっかけは、ネットの書き込みで高い評価を得ていること。短時間で掃除が完了すること、隅まできれいに掃除をすること、さらに、大容量のダストボックスに溜まったゴミをまとめて捨てられる使い勝手の良さにも評価が集まっている」という。
現在、米国市場においてルンバは約55%のシェアを持つというが、2位につけるネイトロボティクスのBotvacは約20%のシェアを獲得。「2年前には12%程度のシェアしかなかった。そこから倍増している」と、口コミを背景にして、着実にシェアを高めていることを示す。
2015年末、米国市場で発売したスマホ・タブレット対応の新製品「Botvac Connected」は発売直後から人気となり、品薄が続く状況。日本市場向けに投入する計画があったものの、米国内での品薄解消を優先している。
「なるべく早い時期に日本市場に投入したいと考えており、米本社に強く要望している」と竹田社長は語る。今秋予定という日本投入が楽しみだ。