Google版「Echo」のGoogle Homeが登場
続いて、以前より噂されていた、家庭用のワイヤレススピーカー兼音声アシスタント「Google Home」が発表された。これはAmazonが米国で販売している「Echo」に直接対抗するデバイスで、Google Assistantを搭載している。
デモムービーでは家庭の各部屋にHomeを設置し、目覚ましに使ったり、ニュースをチェックしたりと様々な処理に活用する様を紹介していた。また、Google傘下のスマートサーモスタット「Nest」などの制御も可能だということで、Weaveに対応したスマートホーム用のコントローラーとしても機能するようだ。
Amazon EchoがAmazonのネットサービスやネットショッピングと強く紐づけられているのに対し、Google Homeはユーザーの移動データや検索動向など、より幅広いデータにアクセスしている点が異なる。自宅で切れそうな洗剤を買うのにはEchoのほうが便利だろうが、それ以外の面ではHomeのほうが上回る可能性が高い。AmazonもEchoおよびアシスタントのAlexaを強化すると伝えられているため、両者の競合でどのように進化するかが興味深い。
個人的には、各人がスマートフォンを持っている状況で、わざわざ各部屋に1台ずつHomeが必要なのか、いやそもそも据え置きのアシスタントって必要なのか? という疑問もあるのだが、Amazon Echoが人気を博している状況を見ると、少なくとも米国には需要があるようだ。普及のカギは価格帯によるが、現時点では具体的な発売時期、価格ともに未定。いまだ家庭用アシスタントに手を出していないアップルやMicrosoftの動向も含めて気になる製品だ。
まさかのチャットアプリが2種類登場
続いて、Google Assistantを使ったチャットアプリ「Allo」と、ビデオチャットアプリ「DUO」が紹介された。「Allo」はGoogleアカウントではなく電話番号でアクセスするアプリで、チャット形式でAIに質問していくことで情報を聞いたり、アドバイスを受けたりできる。
DUOは1対1のビデオチャットアプリで、ちょうどiOSのFaceTimeに似た全画面インタフェースを持つ。着信前から相手が何をしているかが見えるという点がユニークな「Knock Knock」機能を搭載している。
個人的には「またメッセージングアプリかよ! 」という感じで、たとえばAlloなどは(選択肢を選ぶにはどうするか考えねばならないが)既存のサービスに専用のbotアカウントを設置するだけでよかったのでは? と思わなくもないが、同じ分野でも競合を恐れずサービスを次々に出してくるあたりはさすがGoogleというところだろうか。特にAlloは日本語化が楽しみなサービスでもある。