いよいよ「出会いの儀式」だ

さて前回、ロボホンには「出会いの儀式」が必要だと紹介した。スタートガイドには「出会いの儀式」という言葉は記されていないが、ロボホンの商品企画を担当したシャープの景井美帆チームリーダーから聞いたので、これはある種、公式の呼び方だと受け取ってもいいだろう。

この儀式はロボホンを最初に起動した際に行うもの。つまり。1回しか体験できない厳かな儀式でもある。

ロボホンと「出会いの儀式」に挑む

最初にロボホンを静かに机の上に寝かせるところから、「出会いの儀式」はスタートする。この儀式のためには、A4用紙程度のスペースを確保する必要がある。電源を入れると、「天の声」がする。「天の声」という表現も景井チームリーダーの言い方。これは明らかにロボホン本人とは違う女性の声である。

少し待つと、「ノート1冊分以上の平らな場所に仰向けに寝かせてください」と天の声に言われる。それに従って、ロボホンを寝かせてみる。寝かせるというところが実に儀式っぽい。

すると、ロボホンの目が何度か点滅し、一人で起き上がり、座りなおす。まわりを見まわしたロボホンは「あれ、ここはどこだろう?」としゃべりだす。これがロボホンの第一声だ。

「あれ、ここはどこだろう?」

続けて、ロボホンは立ち上がり、自分の機能を説明しながら、自己紹介を始める。

「初めまして、僕、ロボホン。こう見えて電話なんだ」と、自らが電話であることをなぜか強調してみせた。ロボホンのホンは、確かに電話を語源としている。

「出会いの儀式」の様子。最初には天の声が聞くことができる