『プリキュア』と『アイカツ!』

――そもそもの『アイカツ!』企画経緯について教えてください。

中村 当時、バンダイが展開している女の子向けのデータカードダスは『プリキュア』と『たまごっち』だけでしたが、どちらもメインの商品展開は玩具でした。なので、データカードダス主導の企画を立ち上げたいよという話が出まして。

――『プリキュア』とユーザーがかぶってしまうという懸念はありませんでした?

中村 私の考えですと『プリキュア』は戦う女の子、『アイカツ!』はステージで輝く女の子、という考え方かなと思っております。格好良く戦うプリキュアの姿に惹かれる女の子もいれば、綺麗な衣装でキラキラ踊るアイドルに憧れる女の子もいると思っております。ターゲットにしている年齢も少し違うので、そこは大丈夫だと思っていました。

――なるほど……たしかにそう思います。当時からすでにアイドル活動というコンセプトは決まっていたんですか?

中村 はい、ドレスがデザインされているカードで着替えてアイドル活動をする、というのは変わっていません。企画作成後、アニメも一緒に展開していきたかったので、サンライズ(現:バンダイナムコピクチャーズ)さんにご相談したところ、「ちょうどうちも女の子向けをやってみたかった」と。アニメとゲームのスタートは同時にしたかったので、かなり早い段階から企画は動き始めました、マシンを作るのは時間がかかってしまうので……。

――キャラクターはどちらが考えているのでしょうか。

中村 バンダイが原案ということで、キャラクターの見た目などを提案し、それをアニメのキャラクターデザインのやぐちひろこさんや、木村隆一監督の意見を聞き、完成させていきました。性格についてはアニメ側にイニシアチブをとっていただいています。

――そして2012年10月にデータカードダス、アニメともに稼働。最初に手応えを感じた瞬間はいつですか?

中村 稼働してすぐですね。当時は商品化しているグッズもすごく少なくて、発売した先から売り切れてしまうという状態が続きました。2012年12月、ラゾーナ川崎に「アイカツ! オフィシャルショップ」を期間限定でオープンした時は、とにかく売っているものをかき集めました(笑)。開店前からお店の前には列ができていましたので、「これはきているな」と感じました。

――それは狙い通り?

中村 正直、口コミでジワジワと伸びていくかなと思っていたので想定外でした。いまでもよく言われているのですが、第3弾から藤堂ユリカというキャラクターが登場したタイミングでさらに大きく伸びました。女の子からの評判が高かったキャラクターです。

――推定600歳の吸血鬼キャラでセルフプロデュースをしているユリカ様!

中村 そのユリカ様とブランド「ロリゴシック」が思った以上に人気が出て、作品自体がジャンプアップしていきました。

――「血を吸うわよ」の決め台詞をよく覚えています。最後に、おふたりの好きなキャラクターを教えて下さい。

中村 うーん、ゆめちゃんですね。

中屋 私もです!

中村 そうなんだ。みんなかわいいんですけど、すごく応援したくなる子なので……! ゆめちゃんがんばれ! って気持ちですね。

中屋 最初に開発に参加した作品が『アイカツ!』なので、私は『アイカツ!』で育ってきました。いまは新たなスタートラインに立ったつもりで『アイカツスターズ!』を進めています。ここからスタートしていくゆめちゃんが成長していくと同時に、自分自身も成長していきたいと思っております。

中屋さんに実際に『アイカツスターズ!』で遊んでもらいました

『アイカツスターズ!』プロモーションVTR


●『アイカツスターズ!』
放送開始日:4月7日
テレビ東京系6局ネット 毎週木曜 夕方6時25分~
BSジャパン 毎週月曜 夕方5時~

●『劇場版アイカツスターズ!』
●『アイカツ!~ねらわれた魔法のアイカツカード~(仮)』(同時上映)
公開日:8月13日

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