――最後に、ネット上の噂を確認させてください。『アメリカン・スナイパー』に出ていたのは本当なんですか?

はい。デルタチームのスナイパー役として出演しました。映画の後半で屋根の上から狙っていたのが私です。ブラッドリー・クーパーと一緒に作戦室の中で映っているシーンもありました。

実はこの映画に出ていることをあまり話してきませんでした。なぜならば、ライアンとマークは私自身がトレーニングした部下だったからです。あのフィルムに映っていた人たちを、私はリアルに知っていました。彼らは命をかけて守るべきものを守って、一人はイラクの戦争で亡くなり、もう一人はそこで受けたケガが原因で亡くなってしまいました。一緒に仕事をして、一緒にトレーニングをした仲間。大切な彼らの話であって、私の話ではないので……。ただ、あの映画に出られたのはすごく光栄でした。すばらしい役者の方々ともご一緒できましたので。

――そのようなご事情があったとは知りませんでした。失礼しました。ただ、日本でも多くの人々が劇場に足を運び、心を揺さぶられた映画だったので、読者の皆さんとジョエルさんの確かな情報を共有したいと思いまして。

いえいえ、大丈夫。そう言っていただけてうれしいです。『ザ・マンハント2』がはじまる時期だったので試写に行けなかったのですが、シールズの仲間が電話をくれました。劇中では、本物のシールズは2人しかいませんでしたが、彼は「やっぱりみんな小さく見えてしまう。本物2人があまりにもデカくて笑えたよ」と見事に言い当てたんです(笑)。

――さすがですね(笑)。もう一度観返してみたいと思います。それからもう1つ。日本でも人気のFPSゲーム『COD』に関わっていたのは本当ですか?

モーションキャプチャーのスタントを担当しました。たぶん、ほとんどの動きをやったんじゃないかな。『ゴースト』の方です。ムーブメントライブラリーと言われるものはすべてやったと思います。銃を構える仕草など基本的なコンバット系の動きはほとんど私です。

――ご自身でプレイされることは?

やったことないんです(笑)。軍事的なゲームは一切やりません。軍隊は私にとっては人生そのものでした。そこに面白さを感じたことはなかったので、最近のミリタリー系ゲームはあまりにリアルなので興味が持てなくて。ファンタジー系のゲームは好きなんですけどね(笑)。

――本日は興味深いお話をたくさん、たくさんありがとうございました。そして、ジョエルさんと日本のつながりをあらためて感じることができてうれしかったです。遠く離れても、われわれの心は「トイレ」でつながっています。

ハハハハッ! そうですね。とってもうれしいです。日本のトイレがもっと好きになりました(笑)。

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