音楽のモバイル化には、現状のApple製品の周辺機器だけでは対応しきれない状況がある。そのことをAppleもわかっているようで、「Apple Musicに対応するApple製ではないスピーカーデバイス」が登場した。
米国で2月からコマーシャルが始まったSONOSのシリーズだ。
SONOSは、前述の音楽のモバイル化の時代を先取りし、Wi-Fiを活用したホームオーディオシステムを、スマートフォンやタブレットの専用アプリからコントロールする、という仕組みを取り入れた。これまで、TuneInやSpotifyなどのストリーミングサービスに対応してきたが、今回、Apple Musicをサポートしたので試してみることにした。
SONOSの製品は外部オーディオ入力端子を備えているものもあるが、基本的には電源ケーブルとEthernetケーブル端子が基本的な装備だ。セットアップから、早速アプリを利用する。とはいっても、初期設定は、SONOSのスピーカー自体のネットワークへの接続さえ済ませてしまえば終わりだ。
ちなみに、SONOSの初期設定には、スマートフォンのマイクを利用して、そのスピーカーを設置する部屋の環境や障害物などを計測して、音質調整を行う機能も備わっている。調整は、ノイズが発せられている間、スマートフォンを上下に振りながら、部屋中を歩き回る、というものだ。
セットアップの際、iPhoneのミュージックアプリへ飛び、Apple Musicのアカウント(Apple ID)をSONOSで利用する許可を与えると、SONOSのスピーカーでApple Musicが使えるようになる |
SONOSの初期設定を済ませると、ワイヤレスで楽しむための音楽サービスをアプリから選択する。SONOSはここで、Apple Musicをサポートしたのだ。設定を始めると、認証画面が表示され、OKをタップすれば、SONOSアプリから自分のアカウントのApple Musicを選択できるようになる。
あとは、好きな音楽やプレイリストを選択すれば、スピーカーがストリーミング音楽をダウンロードして再生を続けてくれる仕組みだ。iPhone側でSONOSアプリを終了しても、スピーカーでの再生は続く。
各スピーカーに対して、自分のApple Musicのアカウントから、別々の音楽を同時にストリームする事も可能だ。また、1つのスピーカーで再生しているものと同じ曲を、別のスピーカーと同期して再生することもできる |
また、複数のSONOSスピーカーを持っていれば、各部屋で独立して音楽をかけたり、全部のスピーカーを同期して同じ音楽を流す、といったコントロールも可能だ。例えばApple Musicのラジオを流す場合、別々にステーションを開始するとスピーカーごとに違う曲が流れ始める。それぞれのスピーカーがストリームを受信している、ということになるだろう。