"ひとつ上"の質感

「X555UA-6500F」は、一言で表すなら「オーソドックスなノートPC」となる。とはいえ、Intel Core i7-6500Uに加え、8GBメモリや2TB HDDといった高いスペックを備え、まさしく「すべてがひとつ上を行くスタンダードノートPC」といえる。一方で、スペックに対して価格は手ごろで、ASUSの直販サイトでは約13万円だが、量販店では10万円ちょっとといったところで、抜群のコストパフォーマンスを誇る。

コスパ重視のモデルでありながら、外観にそれを感じさせるところはまったくない。ASUS製品ではおなじみの、同心円状のスピン加工が施されたされた天板は質感が高く、指紋や傷が付きにくい点も評価できる。

スピン加工された天板。触っていると気持ちよく、なぜかいつまでも溝を手でなぞっていたくなる

ディスプレイを最大まで開いた状態

スタンダードPCとしての使いやすさ

キーボードはアイソレーションタイプで、テンキーまで備える。キー配列に関してはそれぞれ好みがあるので、一概にはいえない部分だが、ビジネスの現場をはじめ、数字中心に入力する必要がある場合にテンキーは便利だ。スタンダードノートPCという分野では、テンキーが必要というユーザーが多いとも聞く。

テンキーまで揃えることでビジネスシーンでも活躍できる。タッチパッド全体がクリックできる構造。誤クリック防止のためか少し固めなので強めに押す必要がある

キーピッチは、通常の部分は約1.9cm、テンキーや右シフトキー付近は約1.6cmとなっている。キーストロークは深めでクリック感があり、しっかりとタイピングできる。

タッチパッドの面積は広く、3点でのマルチタッチに対応。右下隅部分が右クリックになっており、それ以外の部分全体が左クリック扱いになる構造を採用する。実際に使ってみたところ、少し強めにクリックしないと反応しないケースもあり、このあたりは慣れが必要かもしれない。

側面にはインタフェース類を配置。有線LANコネクタやD-subあたりは、まだまだ必要とされるケースも多く、いざというときにも安心できる。ただし、コネクタ同士の間が少し狭く、接続するデバイスやケーブルによっては干渉する場合もありそうなので、注意が必要だ。

左側面には、LAN端子、D-SUB15ピン端子、HDMI出力端子、USB 3.0端子を2基備える。コネクタ間が少し狭く感じる

右側面には、DVDドライブ、USB 2.0端子、ヘッドホンジャック、SDカードスロットが並ぶ

DVDドライブはトレー式

ACアダプタは小型で、縦横がおよそ6.3cmで厚みが約2.8cmくらい。非常に軽量なので持ち歩きも楽

AVマシンとしても活用十分なサウンド機能

「X555UA-6500F」はオーディオ部分にも注力されており、スピーカーとソフトウェアを組み合わせたの独自のオーディオ機能「ASUS SonicMaster」を搭載する。音楽を試聴してみたところ、高音が綺麗に表現されていることに加え、低音もしっかりと聞き取れた。

独自のオーディオ機能「ASUS SonicMaster」を搭載

スピーカーは底面に配置

また、プリインストールソフトの「AudioWizard」により、音楽鑑賞だけでなくDVD視聴やゲームプレイなど、利用シーンに合わせた音響設定に手軽に偏向できるのも便利である。

AudioWizard画面。わかりやすく手軽に設定が変更可能だ